海外経済

【メモ】米市場下落をもたらしたブラード総裁発言

セントルイス連邦準備銀行ジェームズ・ブラード総裁が今年・来年のインフレ予想を述べ、来年終わりにも利上げが始まる可能性があると話している。


FOMCは過去6か月、上振れに驚いてきた。・・・
FRBは良い年、良い再開を予想していたが、現実は予想より大きな年となった。
インフレも予想以上だ。
インフレ圧力を抑え込むため、ここで少しタカ派寄りに傾けるのは当然だ。

ブラード総裁がCNBCで、15-16日のFOMCまでのFRBの内幕について語った。
実質成長率、コアPCEインフレ率、失業率など主要指標は、昨年12月の経済見通しを軒並み大きく上回ってきた。
現実が予想を大きく上回ったのだから、政策スタンスを変えるのは当然のことだという。

ブラード総裁は、主要指標が予想を大きく超えてきたことについて「全体としては良いニュース」という。
経済が改善しているのだから当然のことだ。
インフレについても予想を超えてきたが、これについては少しアップサイド・リスクを見るべきと慎重だ。
FRBは長年インフレを求めてきたが、インフレには良い面・悪い面がある。

「年後半もさらに再開が続く。
いくつかの州・都市はまだ再開が始まったばかりだ。
だから、いくらかインフレ予想にはアップサイド・リスクがあるだろう。」

ただし、ブラード総裁はインフレの上振れは「大丈夫」と話す。
総裁には、2%の平均物価目標達成のパスについて皮算用があるようだ。
ブラード総裁のインフレ見通しは2021年が3%、2022年2.5%、その後2%へ低下するというもの。

FRBはインフレの上振れ目標について、2021-22年に達成するだろう。
その後、FRBは2%物価目標を上方から目指すことになる。
米経済にとって良いことであり、長期的なインフレ期待を2%に固定する助けになる。

FRBが2%物価目標を採用した時「平均」という言葉は入っていなかった。
2%のインフレを目標としていた。
その後、2%目標が達成されそうになると、何とか金融緩和を継続するために(少なくともFPはそう信じている)、物価目標の解釈を変更する。
ある時点で2%ではなく、ある一定期間の平均で2%が必要と読み替えたのだ。
(しかも、期間や振れ幅などについては明確に定義されてこなかった。)
その読み替えも、ブラード総裁によれば2022年で達成されそうだ。
定義のはっきりしない目標だからいかようにも解釈が可能だが、FOMCメンバーの中には相応の相場観があり、ブラード総裁の相場観は《2.5-3.0%が2年》というあたりにあるのだ。

このブラード総裁の発言が18日の米市場の下げ材料となった。
早ければ2022年終わりにも利上げが始まると予想したものととられ、市場予想よりも早いと感じられたためだ。


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