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「大きな期待」が前提となっている:ジェレミー・シーゲル

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、新型コロナウィルスに対してやや楽観的すぎる市場に警戒感を匂わせている。


これはとても大きな期待だ。
『このウィルスが封じ込められ、世界経済がリバウンドする。』
それ以外説明のしようがない。

シーゲル教授がBloombergで、最高値を追い続ける市場の考えを推測した。
市場はすでに新型コロナウィルスの問題が解決したかのように振舞っており、世界経済がたいした損害も受けずに再び動き出すと織り込んでいるかに見える。
《永遠のブル》と呼ばれる教授にとっても、揺らぐことのない米市場の楽観はやや警戒の域にあるようだ。
「市場が正しいことを祈っている」といい添えている。

もっとも、コロナウィルスの問題については、本格的な流行の及んでいない米国で重大視する理由は大きくないのかもしれない。
米国では今シーズン、インフルエンザで14千人以上も死亡している。
それと比べれば、コロナウィルスの問題は軽視こそできないが、リスクの1つにすぎないともいえる。
Appleショックは痛手ではあるが、よほど長引くのでなければ、影響も限定的ですむのかもしれない。

シーゲル教授は、コロナウィルスの株価への影響について丁寧に解説している。

多くの産業で第1四半期以降にも及ぶだろう。
しかし、市場は単に1四半期ではなく将来1年間を織り込むものだ。
だから、2四半期、3四半期に及んでも、リバウンドがあるなら影響はそれほど大きくならない。

問題が深刻化・長期化して、中国内の事業が廃業に追い込まれるなら、影響は甚大だ。
しかし、たとえば、今年中に操業が再開されるのなら、推測される被害は壊滅的というほどのこともないだろう。
固定費の支出は痛いが、キャッシュフローが後倒しになる痛みは、低金利の中で大きくない。
中国をはじめとする各国の金融緩和は、時間稼ぎには良く効く薬だ。

シーゲル教授の強気はあきらかに抑え気味だ。
すでにモメンタムで市場が噴き上がっている点がそうさせたのかもしれない。

今回1918年(のスペイン風邪)のような世界的なパンデミックにならないならば、市場は合理的な物差しをもって、現在のニュースの結果株価を大きく引き下げる理由はないと考えているのだろう。


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