PIMCO:日本は詰んでいる

財務省

PIMCOのJamil Baz氏は、日本が財政問題についてやれることはほとんどないと語る。
そして、財政問題が経済成長の重しになると予想し、最悪の場合、円のメルト・アップが起こるという。

バズ氏の厳しい見方をBloombergが伝えている。
同氏は、日本が積み上がった債務問題についてやれることは極めて少ないと考えている。
そして、債務問題は経済成長にとってリスク要因だという。

「一般的には、(日本のように)極めて高い債務対GDP比率であれば二者択一になる。

  • デフォルト: 文字通りのデフォルトか高インフレかによる
  • 貯蓄を増やして償還する

いずれの場合も、将来の成長に対して大きなテール・リスクを負うことになる。」

バズ氏は、日本がG7の中で最も財政従属に近い国と指摘する。
日本の金融政策は財政問題のために制約を受けつつある。
あるいは、財政問題のために無力化されかねない。

消費増税の延期も債務問題をさらに悪化させたとバズ氏は言う。
かと言って、消費増税を強行していたら、経済成長は奮わず、もしかしたらマイナスになっただろうとも認めている。
つまり、日本は詰んでいると言いたいのだ。
足元の景気を優先して拡張的財政政策を打てば、非ケインズ効果が足を引っ張る。
財政再建を優先すれば、国内需要に冷や水を浴びせてしまう。

バズ氏は、世界経済の7大リスクのうちの1つに日本の財政問題を挙げている。
バズ氏のテール・リスク・シナリオは、日本国債のマイナス利回りの反動が起こるというもの。
これが資本逃避を招き、円の急騰(“melt-up”)を引き起こすという。
その結果

  • 財政従属+ハイパーインフレ
  • 政府のデフォルト

のいずれかに発展すると予想する。
ただし、こうしたシナリオが来年までに起こる確率は1/5未満で、今後少しずつ上昇していくのだという。
1/5という確率はテール・リスクらしからぬ大きな数字だ。
こんな確率を意識している日本人はほとんどおるまい。

興味深いのは、バズ氏のリスク・シナリオの立て方だ。
国債利回りが上昇に転じ、資本逃避が起こった時、資本はどこからどこへ逃避するのか。
為替はどう動くのか。

金利上昇だから円高なのか。
リスク・オフだから円高なのか。
そうだとすれば、マネーは、外→内 と逃避することになる。
仮に資本逃避が、内→外 で起こるなら、これは円安だ。