ウォール街

Moody’s:市場は金融政策正常化を織り込み不足

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Moody’s AnalyticsのMark Zandi氏が、良好な経済状況によって米金融政策正常化のプレッシャーが強まっていると語った。
一方で、市場はそれを十分に織り込んでいないと指摘した。


Markets still aren’t convinced on Fed forecasts: Economist from CNBC.

「米経済は良好だ。
失業率は低く4%近くで低下している。」

Zandi氏はCNBCで米経済が順調であると太鼓判を押した。
経済状況は順調、株式市場は最高値水準である今、FRBはいまだに《100年に一度》と言われたリーマン・ショックのための危機対応を継続している。
米国では特に共和党を中心に、このアンバランスに疑問を呈する人が多い。
確かに物価目標は達成できていないが、9年目に入った景気拡大を考えれば、それが大きな問題なのか。

「FRBには金融政策正常化について大きなプレッシャーがかかっているはずだ。
正常化とはバランスシートを巻き戻すことを意味し、9月のFOMCで公表されるだろう。
さらに今年終わりと来年に利上げをするだろう。」

金融緩和の是非は単なる抽象的なバランス感覚で議論されているわけではない。
いつかは景気後退がやってくる。
その時に金融緩和の蛇口がすでに開きっぱなしでは、打つ手がなくなってしまう。
また、資産価格は十分に高い水準にあり、これ以上の上昇は金融を不安定化させたり、格差問題等を拡大させたりしかねない。

リーマン危機以降の米株価指数
リーマン危機以降の米株価指数

FRBがバランスシート縮小と利上げに動けば、市場金利にも上昇圧力が加わる。
しかし、市場はそんな不安に無頓着に見える。
少し下がると騒ぐものの、依然過去最高水準。
株価指数で言えば、サブプライム/リーマン危機前のピークよりはるかに高い。

市場はまだ(金融政策正常化を)信じていない。
まだ将来の金利についてのFRB予想も、私の予想も織り込んでいない。
FRBはこの点についてさらに努力が必要だ。
しかし、FRBはおそらく9月のFOMCまで市場への徹底、市場予想をFRB予想と擦り合わせるための地ならしを待つだろう。

織り込みが進むとき資産価格に何が起こるのか。
逆に、金融政策正常化が実施されない場合はどうか。
市場はどちらに賭ければいいのか迷っているのだろう。