現在の日本≒大恐慌前の米国

ベン・バーナンキ

ベン・バーナンキ元FRB議長の影響力は恐ろしい。
バーナンキ氏が日銀の新たな政策を第二次大戦中・直後の米国のヘリコプター・マネーに似ていると指摘した後、そうした観念が米市場を覆うようになっている。

バーナンキ氏は9月21日、自身のブログで日銀が導入した長期金利ターゲットには先例があると書いている。

「日銀の新政策には米国での先例がある。
FRBは第二次大戦中・直後、長期金利ターゲットを導入し、戦費の調達コストを抑制していた。」

資金使途の差こそあれ、日銀の状況は似ていると指摘しているのだ。
この書き方には多分に日銀の長期金利ターゲットが財政従属に陥っていると示唆するところがある。

影響力のある人物の見方は瞬く間に市場を伝染する。
元モルガン・スタンレー・アジア会長Stephen Roach氏は、現在と大恐慌やリーマン危機前の類似点を指摘した。

市場はどういう認識を固めつつあるのか。
昨日のBloombergの記事を読んでおこう。

「第二次大戦とその余波のためFRBは、長期利回り2.5%のキャプをインフレ自体とは無関係に設定した。
その目的は政府の借入コストを限定し、戦争を支えるためだった。」

大戦中は価格統制によってインフレが抑え込まれた。
戦後はインフレが急騰し、1947年には19.7%をつけている。
翌年終わりに経済減速が始まると、大恐慌の間米国を蝕んだデフレが再来し、インフレ急騰は短期で終わった。」

日本人にとっては、日本の戦後のハイパーインフレ、預金封鎖と新円切り替えへの意識は強い。
しかし、戦勝国の側も高インフレ、そして長いデフレに苦しんでいた。
さて、長期金利ターゲットは脱デフレに寄与するのだろうか。