河野龍太郎:トランプノミクスと日本経済

河野龍太郎

BNPパリバ河野龍太郎氏が、トランプノミクスが日本経済に及ぼす影響を予想している。
トランプ氏の財政拡大路線やそれに触発された円安進行などから成長率・インフレ率の予想を上方修正している。

河野氏はReutersへの2度の寄稿で、トランプノミクスとその日本経済への影響を予想・解説している。
ここでは、河野氏の数値予想とそれを支える認識について整理しておきたい。

  • 経済成長率
    潜在成長率はゼロ近傍だが、世界経済が回復局面に入ったこと・トランプノミクスの波及で2017・18年度の成長率を上方修正。
    2017年度0.9%(従来0.1%)、2018年度0.5%の予想。
    2018年後半から米経済の後退局面入りにより日本は再びゼロ成長に。
  • コアCPI
    トランプノミクスの寄与で1ドル120円台後半まで円安が進むと前提。
    2017年度1Qにプラス圏の0.1%、4Q 0.9%、同年度0.8%(従来0.5%)、2018年度1.0%の予想。

ここでのポイントは、米経済が後退局面に入るのか、入るとしたらいつか、為替の前提はどうおけばいいかであろうか。
不確実性ばかりの中、河野氏はさまざまなシナリオについて触れている。

  • これ以上の円安に効果はあるか。
    1ドル120円台の円安で起こる輸入インフレに耐えられるか。
    円安圧力が強まりすぎる場合、止めることはできるか。
     
  • 日銀は長期・超長期の金利上昇や国債買入れ減額をどこまで許容するか。
    米経済が後退局面に入ればFRBが緩和に転じ、日銀は追加緩和に動く。
    円高が進んだ場合、金融政策だけでなく財政が用いられる。
     
  • 米経済が後退局面に入れば、消費増税が再び見送られる。

さて、どのストーリー・ラインが重要な意味を持ってくるのだろうか。