ロバート・シラー:英国株は割安

ロバート・シラー

資産価格の実証的研究で2013年ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授が、Brexitで一段と売り込まれた英国株を割安と指摘した。
一方、米大統領選でトランプ氏が勝つようなら米国株は売った方がいいと語った。

シラー教授が英国株を割安と見ているとMorningstarが伝えている。
Brexit騒ぎで大きく下げた英国株についてCAPEが魅力的な水準にまで下がった点を指摘している。

「英国株はすばらしい投資先だと思う。
Brexitはみんなが恐れているほど悪いものじゃない。」

CAPEはインフレ調整後利益の長期平均で計算するPER。
利益水準の中期的な変動の効果を10年平均をとることで排除している。
英国株のCAPEが極めて低いとすれば、それは株価が安すぎるか、利益が高すぎることを示している。
シラー教授は前者の安すぎる株価と考えているわけだ。

一方、英国株を大きく押し下げた市場のとらえ方は異なる。
Brexitによって、英国企業の利益水準が趨勢的に低下すると見て売り浴びせたわけだ。
しかし、シラー教授はこの見方を肯定していない。
低いCAPEが暗い英国株の見通しを示しているわけではないと指摘する。

「英国でなぜこんなにPERが低いのか?
その答はまだわからない。」

シラー教授は、むしろ英国はいい状態にあるという。
国内事業への投資は進んでいるし、起業家・投資家の数も悪くない。
海外売上の多い企業はポンド安でメリットを受け、投資家もその恩恵を受ける。
教授は、もっと英国株に投資しておくべきだったと吐露した。

シラー教授は、米大統領選についても言及している。
ドナルド・トランプ候補が雄弁な話し手であることを認め、それを危惧している。
時として、歴史はそうした話し手によって動かされてきたからだ。
教授は、トランプ旋風をBrexitに重ねている。
移民問題などで、巧妙にポピュリズムが掻き立てられてきた。
泡沫候補と目されていたトランプ氏は今、僅差の戦いを戦っている。

「彼はいい大統領にはならないだろう。
多くの混乱をもたらすはずだ。
彼が大統領になるなら米国株は売った方がいい。」

(参考記事)
ロバート・シラー:日本のCAPEは高い
【メモ】日本株のCAPEは高いのか?