レイ・ダリオが口を開いた

レイ・ダリオ

世界最大のヘッジ・ファンドBridgewater AssociatesのRay Dalio氏が、JP Morganジェイミー・ダイモンCEOの発言に異を唱えた。
リスクは圧倒的にアップサイドよりダウンサイドにあり、混乱の引き金を引きかねない利上げをすべきではないと主張した。

米金融界を代表すると言っても過言ではないダイモンCEOが12日のコンファレンスでFRB利上げについて語った。
利上げはFRBが決めることとしながらも、遅いより早い方がいいとした。

「さあ、利上げしよう。
FRBは信認を守らなければいけない。
今こそ利上げの時だ。
正常なことはいいことであって、悪いことじゃない。」

その翌日、歴史上最高のヘッジ・ファンド・マネージャーと言われるダリオ氏が真逆のことを言ったとBloombergほかが伝えている。
ダリオ氏の利上げへの評価はNoだ。

「現段階ではリスクが非対称になっている。
世界経済が減速しそうなのは間違いない。」

金融緩和は、すでに伸びきっており、効果が逓減しているとの意見もある。
仮に景気後退となれば金融緩和で応じることになるが、果たして有効かどうかわからない。
利上げして景気停滞が決定的になっても、なすすべがない。
ダリオ氏は、「世界がこんな状況になるのは初めてだ」と心配している。

その他の発言は:

  • FRBは短期的な景気サイクルにばかり目をとられているが、長期債務サイクルに目を向けるべき
  • 世界経済の現状は、格差やポピュリズムの台頭といった点で、1930-40年代と似ている
  • 日欧は経済刺激の限界に近く、米中にはまだ少し余裕がある
  • 中国の指導者は、債務・経済・資本市場のリストラを実行する指導力があり、中国にはよい見通しを持っている

中国については、いったん強気見通しを取り下げたダリオ氏が、再び強気に転じたようだ。

「重要なのは、どう対処するかだ。
(中国の諸問題は)対応可能だ。
債務は外貨建てではない。」