マーク・ファーバー:錬金術師、墜ちる

マーク・ファーバー

スイス人著名投資家マーク・ファーバー氏が、各国の金融政策を馬脚を現した錬金術と喩えた。
リフレ政策はインフレが実現する段階で取り返しのつかない結果を生むと語った。

「経済成長を生み出そうともがく各国中央銀行は、金を生み出そうともがく錬金術師のようなものだ。
今まさに試みは失敗しようとしている。」

ファーバー氏は、金融政策だけが空回りしてきた現状に危機感を募らせる。
金融経済にばかり働きかけ、実体経済は置いてきぼりにされている。

「中央銀行はただ水をかき混ぜているだけ。
つまり紙幣だ。
その結末は、長い目で見れば好ましいものにはならない。」

老人は大昔を回顧する。
1970年代から80年代半ばまで、インフレとは永遠に続くものと考えられていた。
それが今や中央銀行はデフレと戦っている。
デフレ悪者論は誤りとファーバー氏は主張する。
現在居を構えるアジアでは、物価上昇が所得増を上回り、実質所得は減少しているからだ。
インフレを高める一方、実質賃金も上昇させるという話にはどれほどの確度があるのか。

インフレの気配がないからインフレが希求されているだけではないか。
ファーバー氏は、突如訪れるインフレの恐ろしさを警告する。

「突然インフレ圧力が強まる可能性がある。
その場合には、中央銀行は(インフレ封じに)動くことになるが、その時にはもう手遅れだ。
システムのレバレッジがあまりにも高くなっているからだ。」

ファーバー氏は、主要中央銀行が今後も金利を抑え込み続けると予想している。
仮に利上げを行っても、その率は生活費の増加率を超えることはないという。

ファーバー氏は、極端な金融緩和への対抗策の一つに金投資を挙げる。

「FRBはじめ中央銀行は量的緩和を継続し、バランスシートは拡大を続けるだろう。
それは、全体のシステムが崩壊するまで続く。
そうなれば、金への投資が紙への投資より報われることになる。」
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最近、一部の学者が唱える現金廃止論については警戒感をあらわにする。
現金を廃止して電子的な通貨に移行すれば、預金・現金の隔てなく中央銀行はマイナス金利を課すことができる。
マイナス金利回避のためのタンス預金の意味はなくなり、マイナス金利の深掘りも自由自在だ。

「これは、正直な人たちの預金に対するあからさまな収用だ。
そのシナリオでも、現金よりも金の方が有利になる。」