フィッシャー副議長、高圧経済を追認

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スタンレー・フィッシャーFRB副議長が、イエレン議長の唱える「高圧経済」を後押しした。
金融政策を生産性向上の手段として利用しようというもくろみのようだ。

フィッシャー副議長はIMF主催のコンファレンスで、FRBがインフレと雇用の目標についてオーバーシュートを許容するとの考えを示した。
政策手段が限られる中で、健全な経済成長には「高圧経済」も選択肢となりうるとの考えを表したもの。

Bloombergは、この発言に対する市場関係者の「雇用目標のオーバーシュートとインフレのオーバーシュートとの間のトレードオフは良好に見える」との声を伝えている。
多少インフレが行き過ぎても、そのマイナス面は、雇用改善のプラスでおつりがくるとの見方だ。

フィッシャー副議長の見方はもう少し先を見ている。
副議長の観点は、伸び悩む生産性の改善にある。
足元の需要をどれだけ刺激すれば、生産性向上に結びつくのか。
金融政策を単なる経済安定化政策ととらえるだけでなく、無謀にも構造問題の解決に結びつけようとしているのだ。
そのためには、労働力を含む全要素を完全稼働させるような「高圧経済」が必要となる。

一方で、フィッシャー副議長は利上げが近いとも示唆する。

「最新のデータも、FF金利誘導目標を引き上げるべきとの考えを強くするものだった。」

副議長は、米経済が家計支出や企業の更新投資に支えられ緩やかに回復していると指摘。
経済回復が力強い雇用改善をもたらしており、米労働市場はほぼ完全雇用にあると分析した。

新債券王ジェフリー・ガンドラック氏は、イエレン議長の「高圧経済」発言をフォワード・ガイダンスを裏切る方針転換として批判した。
金融・財政政策ともにハト派的方向に傾く中、「2017年4月までにインフレ率が3%超に上昇」すると警告している。