ピーター・シフ:米FRBはQEへ逆戻り

ピーター・シフ

Euro Pacific CapitalのPeter Schiff氏が、トランプ次期大統領の前途多難を予想した。
自らの勝利をもたらした経済問題をトランポノミクスは解決できないという。

「政治的な理由から、トランプ次期大統領は経済の本当の問題に取り組みたくないはずだ。」

シフ氏は、トランポノミクスが双子の赤字をさらに悪化させると予想する。
特に、議会共和党と意見が一致する減税については実現性が高い。
そうした政策がインフレをもたらし、FRBが難しい状況に置かれるという。
インフレに対処するには金融引き締めが必要だ。
一方、財政刺激策には金融を引き締める効果があり、経済状況によってはそれを軽減する措置が必要になる。

「米国はQEを再開することになる。」

トランポノミクスが抱えるロジックの不整合が、政策を行き詰らせるとの見方だ。

「FRBは(金融引き締めを)反転し、利下げに動くことになろう。
利下げは経済成長を生まないが、インフレ圧力にはなる。
インフレは今やFRBがずっと言ってきた目標を超える水準にあるのに。」

FRBには次の景気後退期に必要なだけの利下げ余地がない。
一方、インフレの方は基調的に目標に達しそうな気配があり、今後のインフレ上昇は経済にマイナスになりかねない。
それだけにFRBは、政治的反対にあいながらも、しつこく早期利上げを狙ってきた。
12月の25ベーシス利上げは市場のコンセンサスとなっているが、シフ氏は、仮に利上げされても「あまりにも小幅で、あまりにも遅かった」と斬って捨てる。

シフ氏の視線はトランプ・ラリーを目の当たりにしても変わらない。

  • 債券下落が実現したこともあり、FRBは財政ファイナンスを検討する。
  • 2008年より悲惨な危機が迫っている。