ビル・グロス:現金を持て

ビル・グロス

債券王ビル・グロス氏が、大統領選後に進んだいわゆるトランプ・ラリーについて懐疑的な見方を続けている。
経済政策の恩恵は長くは続かず、資産を現金化しておくべきと勧めたという。

グロス氏がトランプ次期大統領の政策を批判したEメールについてBloombergが伝えている。
投資家らはトランポノミクスが経済成長を加速すると誤解しているとし、財政政策の効果は一時的なものに終わると警告している。
グロス氏は以前からトランポノミクスには期待できないとし、市場にも悪影響が及ぶと警告していた。

「ドル高や構造的な逆風(高齢化、グローバル化に逆行する通商政策、ほとんどの国で金利上昇とともに進む債務対GDP比率上昇など)は、生産性向上を年率1%に、実質GDP成長率を2%にとどめてしまう。」

日米長期金利差とドル円

ドル高や米金利の上昇が進む中、潜在成長率は思うように改善しない。
グロス氏は今月末にも米長期金利が2.5%にまで上昇しうると予想する。
本来ならリスク・オフ時の受け皿となるはずの債券だが、金利上昇期には逆に(特に長期債で)キャピタル・ロスをもたらす。
仮に次のリスク・オフの局面で米国株・米国債がダブル安を演じるなら、米国内に資金を置いておける場所は多くない。

「現金・現金等価物(勝率の高い株式裁定取引など)に置いておいた方がいい。
債券デュレーションはベンチマークよりはるかに短くしておくべきだ。」