バフェット氏らのためにダウを売ってるのは誰?

ウォーレン・バフェット

ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイの配当収入に関連して、ダウ・ケミカル株価が耳目を集めている。
小さな金額ではない。
年間255百万ドル(約260億円)がかかっている。

バークシャーとクウェート政府は、ダウ・ケミカルがローム・アンド・ハースを買収した際、買収資金の一部を供与した。
(バークシャーが30億ドル。クウェート政府が10億ドル。)
結果、バークシャーとクウェート政府は、年8.5%の利回りのダウ優先株を保有することになった。
この取引はバフェット氏のお気に入りの一つで、自身「毎秒8ドル」の配当収入と誇っている。
逆に、空前の低金利の時代に、ダウ・ケミカルからすれば、痛恨の資金調達となったはずだ。

この優先株はムービング・ストライク条項がついていた。
連続した30営業日中の20営業日でダウ・ケミカル株価が53.72ドルを上回ると、優先株は普通株に転換されるというものだ。
バークシャーやクウェート政府からすれば、転換されてほしくないだろう。
ダウ・ケミカルからすれば、転換を願っているはずだ。

こうした構図だから、ダウ・ケミカルの株価と売買の手口が注目を集めるようになった。
木曜日の同株のPERは8倍に満たない。
有名かつ優良な企業でありながら、同業他社よりだいぶ安く取引されている。
同株価が53.72ドルに近づくたびに、誰かが空売りしていると噂されるようになっていた。
あるイェール大学教授が「1/1,000未満の確率で起こる偶然」と計算しているとBloombergは紹介している。

優先株保有者は、2014年4月までは普通株の空売りが禁止されていた。
その禁止条項は失効したものの、優先株保有者の普通株空売りは契約者間の信義則に反するもののように思われる。
当のダウ・ケミカルはどう考えているのか。
Bloombergの問い合わせにダウは

「バークシャー・ハザウェイが直接(空売り)ポジションを支えていると示す証拠・事実はない。」

と回答している。
真実は闇の中だ。