ジム・ロジャーズ:静かに進む危機

ジム・ロジャーズ

冒険投資家ジム・ロジャーズ氏が、不況の到来を予想した。
目に見えていないだけで、次の経済的困難はすでに静かに始まっているのだという。

ロジャーズ氏はETF.comに対し、今は待つべき時と語っている。
ロジャーズ氏は市場の大きな下落を予想しており、逆張り投資家らしくそうした買い場を待っているのだ。
では、大きな下落はなぜ起こるのか。
その主犯はワシントンDCだとロジャーズ氏は言う。

「(次の深刻な問題の)主たる原因はFRBとワシントンDCだ。
彼らは巨額の債務を積み上げ、膨大な量的緩和を行った。
これは持続可能でない。」

ロジャーズ氏によれば市場の下落はすでに起こっているのだという。
そこには株価指数の錯覚が存在する。

「例えば2015年、ニューヨーク証券取引所では上昇した銘柄数の倍の銘柄が下落した。
平均を取ると隠れてしまうが、株価平均は下がらない15-20の大型株の動きでほとんど決まってしまう。

世界のほとんどの株式市場は下げている。
日本はすでに不況入りした。
まだ新聞や公衆に見えていないだけだ。」

そして、危機は周辺から始まると、不吉な経験則を語る。
先例としてリーマン危機時のアイスランド破綻を挙げた。
さして注目されなかった破綻は徐々に危機の核心へと進んでいった。
ロジャーズ氏は「ほどなくみんな何かがおかしいと気づくはずだ」と予想する。

「『神様、どうして教えてくれなかったんですか?』ということになる。
すでに起きているが、まだ見出しになっていないだけということ。」

ロジャーズ氏は、米国では建国以来、不況が4-7年ごとに起こっている点を紹介し、次の不況がいつ来てもおかしくないと語った。

資産クラスごとのロジャーズ氏の見通しは次の通り:

  • 株式: どの国の株式も買っていない。
  • 中国株: 買っていないが保有はしている。
    破綻もあるだろうが、環境関連などは逆に有望。
  • 米国債: 買わないが、中央銀行とはけんか(ショート)をしない。
  • 米ジャンク債: ショートしている。
  • 金: 買っていない。
    まだ買い場が来ると予想しており、仮に買えなくてもいい。
  • 原油: 底値を形成する段階。
    OPECは言うこととやることが違うので注目していない。
    中期的には社会的・軍事的不安が高まると予想され、安全な投資かもしれない。
  • 砂糖: 今後数年上げるだろう。