ジム・ロジャーズ:歴史に学び生き残れ

ジム・ロジャーズ

冒険投資家ジム・ロジャーズ氏が、いつになく弱気一色の手紙をDaily Reckoningに送った。
人生最大の危機がいつやってきてもおかしくないと書いている。

ロジャーズ氏は、会う人に歴史を学ぶよう勧めているのだという。

「歴史を知れば、心配になる。
心配になれば、準備する。
準備をすれば、何が起こっても生き残れる」

ロジャーズ氏の決めぜりふ「注意しろ、心配しろ、準備しろ」の背景に流れている考えなのだろう。

ロジャーズ氏によれば、現在は、1920年代・30年代と多くの面で似ているという。
1920年代、債務問題を抱えていた欧州から米国に大量の資金が流入し、米国株は高騰した。
株価は割高となり、そしてバブルが弾けた。
その後に来たのは大恐慌、ファシズム、共産主義であった。
もちろん、状況は完全に同じではないとしながらも、ロジャーズ氏はマーク・トゥエインの言葉

「歴史は繰り返すとは限らないが、韻を踏む」

を引いている。

そうした経験則から、ロジャーズ氏は次にやってくる危機が「私たちの人生の中で最悪のものになりうる」と心配する。
73歳のロジャーズ氏が人生の中で最悪と言っている。
そんなに小さな危機の話ではない。
そして、ロジャーズ氏は、それが「いつ起こってもおかしくない」と言う。

「1668年や2008年程度の話ではない。
倒産が頻発し、失業者があふれ、独裁者が登場し、戦争が起こる、そうした深刻な危機について言っているのだ。」

ロジャーズ氏の現状認識は、いつになく悲観一色だ。
世界の政治・経済が危険な状況になりつつあることを悲観するだけでなく、人類への不信といったものまで感じられるのだ。

「歴史の最大の教訓は、人々が歴史から学ばないことだろう。
歴史は、人々が歴史を知っても、そこから学ばないことを指し示している。」

(次回「株式市場の行方」に続く)