ジム・ロジャーズ:弱気相場は避けられない

ジム・ロジャーズ

冒険投資家ジム・ロジャーズ氏は、米大統領選でトランプ氏勝利なら、金融市場はカオスになると予想した。
一方、クリントン候補にもダメ出しし、クリントン勝利でもたいした差はないと語った。

「トランプ氏が言っていることを実行すれば、破綻と戦争を意味する」とのロジャーズ氏の言葉をYahoo Financeが伝えている。
ただし、とりあえずは「戦争というのは、貿易戦争だ」という。
トランプ氏が多くの貿易戦争を約束している点を指摘し、「実行すれば、それはいつも破綻につながる」と警告した。
トランプ氏は、中国に対して関税を課すべきと主張するほか、通貨安によって輸出を増やそうとする国々に対して制裁を辞さないとも公言している。

各国が保護主義を応酬しあう構図をロジャーズ氏は危惧する。
歴史を紐解けば、こうした動きは米経済に有害で、場合によっては軍事的衝突に発展しかねないと語る。
お得意の皮肉たっぷりの歴史観が飛び出す。

「重要な歴史の教訓の一つは、誰も歴史の教訓を知らないことだ。
誰も歴史の教訓を語らない。
ほとんどの人が歴史を知らないが、仮に知っていたとしても、歴史の教訓を学ばない。
こうして、いつも貿易戦争に突入していった。
貿易戦争は、しばしば本当の戦争に発展した。」

クリントン氏優勢との報道もあるが、それが私たちの将来を明るくするとは限らない。
ロジャーズ氏は、トランプ氏だけでなくクリントン氏にもダメ出しをしているからだ。

「クリントン氏が勝っても同じことで、ただ少しだけ時間がかかるだけだ。
彼女は自分がやっていることが全くわかっていない。
遅かれ早かれ、おそらく早いうちに、米国を傾け、増税し、破綻に追い込む。」

どうやらロジャーズ氏が問題視しているのは、両者の保護主義と財政拡大論にあるようだ。
どちらの候補が勝っても弱気相場が待ち構えているという。
問題のある2人の候補がいて、必ず1人が勝つ運命だからだ。
では、その時はどのようにやってくるのか。

「初めは取るに足らない国・取るに足らない会社から始まる。
そして、次に、私たちは弱気相場の真っただ中にいることを知ることになる。」

ロジャーズ氏の予想を信じるなら、市場の片隅にも目を凝らしていなければいけないことになる。