ゴールドマン・サックス:景気拡大期に潜む罠

Goldman-Sachs

ゴールドマン・サックスは、世界経済が拡大期に入りつつあると分析している。
一方、景気拡大はイールド・カーブのスティープ化をもたらすため、資産価格にプラスとは限らないと警告した。

このところ強気予想で突出しているゴールドマンが、世界経済は深い霧を抜けつつあると予想したとBusiness Insiderが伝えている。
米経済がデフレ・スパイラルに陥っているとする理由はなくなったとし、他の主要経済も似た兆候を示し始めているという。

「過去5年何度も言われてきたように、将来、潜在成長率がやや低下することを構造的要因が示していると信じるのは一つの考えだ。
しかし、そのことは、世界経済の停滞が永遠に続く可能性が最も高いという話とは別物だ。
実際、潜在成長率予想を下方修正した後でも、産業の拡大の余地はまだ十分にあるし、趨勢的停滞論を前提にポジションを取っている人たちは結果的に損をすることになろう。」

ローレンス・サマーズの趨勢的停滞論、モハメド・エラリアンのNew Normalなどを否定し、経済が拡大に向かうとの強い意見表明だ。
そして、拡大期に入るにともない金融システムにも潮目が訪れるという。
「世界経済が破壊的サイクルから解き放たれれば」、「金融セクターのデレバレッジも終焉に向かう」と予想している。
国別では

  • 需要拡大期入り: 米・英に続き、豪、加、ニュージーランド、ユーロ圏、韓国
  • 底が近い: 中国、日本、インド

と評価、国別に局面の差が見られるとした。
では、こうしたファンダメンタルズの変化は、投資にどのような変化をもたらすのか。
ゴールドマンは、世界の債券市場が局面の変化についていっていないと警告する。

「(予想どおり世界の工業生産が上昇すれば)、G7各国のイールド・カーブは100-150ベーシスほどスティープ化するだろう。
・・・
世界の工業生産がいい局面に入ることは、必ずしも株式市場にいいことではない。」