グッゲンハイム:米長期金利1%予想が語るドル円

米財務省

Guggenheim Partnersが、米長期金利の低下予想を継続している。
米長期金利1%という予想は、米経済の日本化を懸念させるほか、為替相場への影響を心配させるものだ。

グッゲンハイムは、今年2月、米長期金利が1.75%程度の水準にある頃、同金利が年内に1%まで下がると予想していた。
この時点より後、世界はBrexitの混乱の渦に巻き込まれた。
同金利は1.4%を一時割り込み、現在は少し戻して落ち着いている。
Brexit後の利回り低下(債券上昇)局面では

する一幕もあった。
短期的には、これら王たちの予想どおりになったのだが、中長期ではどうだろう。
グッゲンハイムはレポートの中で、米国債の相対的優位を論じている。

「多くの国でソブリン債が上昇し、新たな史上最低利回りを記録した。
米国の相対的に高い利回りは、海外からの資金流入を呼び込み、さらに利回りを押し下げる可能性がある。
実質ベースでも名目ベースでも、米10年債利回りは他の先進国のそれよりよいリターンを提供している。」

米国は先進国の中で相対的に高金利だから、マネーを引き付ける。
さらに米国債が買われれば、利回りは下がる。
グッゲンハイムはこの流れがしばらく継続すると見て、1%の米長期金利も起こりうると考えている。

「世界の中央銀行の緩和的な金融政策は、金利を押し下げ続ける。
10年もの米国債の利回りは1%に達しうる。」

本来なら米金利低下で金利差が縮小していくはずが、そうもなりにくい。
米国債が海外にすり寄っていっても、海外のソブリン債が金融緩和によって遠ざかってしまう。

言うまでもなく対岸の火事ではない。
国境を挟んだ金利差を解消する方法は2つ存在する。
高い金利が下がり、低い金利が上がる。
そして、もうひとつが為替である。
金利差はドル円の為替レートに密接に関連する現象だ。

  • グッゲンハイムの言うように米金利がさらに下げるなら、円高ドル安要因となる。
  • 逆に、FRB利上げが実現しイールド・カーブに浸透していくなら、円安ドル高要因となる。

米投資銀行の間でも、金利と為替の見方は二分される。
モルガン・スタンレーは7月、2017年第1四半期にも米長期金利が1%に達するとの予想をBloombergに明かしている。

「政治、生産性、政策に支えられて、金利市場の強気の年は継続する。
今後12か月、成長率はますます市場コンセンサスを下回ることになろう。」

こうした予想から、モルガン・スタンレーは、米ドル高が峠を越したと見ている。
一方、ゴールドマン・サックスは、市場が織り込んでいるよりFRB利上げが大きくなると予想し、為替ではドル高を予想している。