ガンドラック:WIRPが40-45%なら利上げ

ジェフリー・ガンドラック

新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏がウェブキャストで、WIRPというキーワードからFRB金融政策を論じている。
近くFRBがWIRPを裏切る形で利上げに踏み切る可能性があり、債券投資家は用心が必要と説いている。

ガンドラック氏が注目するのは、最近強気発言を続けているFRB議長・高官の意図。
「明らかに利上げにとっては悪い環境」なのに、年2回の利上げの可能性を示す高官もいる。
ガンドラック氏は、FRBが、市場の圧力には屈せず、市場がNoと予想しても自律的に利上げを実施すると示したいのだという。
Reutersは、ガンドラック氏の発言を伝えている。

「FRBは、市場に操られていないことを示したいんだ。
FRBはWIRP (World Interest Rate Probability。金利先物等の市場データから推計するFFレート予想確率)とは違うことを、いつか示したいんだ。
その方法は、WIRPが50未満の時に引き締めを行うことだ。」

ガンドラック氏は、市場予想が40-45%の時に利上げするだろうと予想している。
一方、WIRPによる9月の利上げ確率は28%にとどまっている。
ガンドラック氏は、このまま同確率が40%未満かつS&P 500が2,150以下なら9月利上げはないと考えている。

ガンドラック氏の読みが正しいなら、FRBがサプライズを求めていることになる。
フォワード・ガイダンス重視を徹底してきたFRBは、今も高官発言などを通して市場にシグナルを発している。
ところが、高官の言葉と市場の解釈に見過ごしがたい乖離が生じつつある。
ガンドラック氏は、この溝が埋まらないなら、限定された範囲において市場の期待を切り捨てるだろうと予想しているのだ。
これは、市場の潮目を変える。
これまで抑制されていたボラティリティは上昇し、金利の方向性もおそらく上を向くことになる。

ガンドラック氏は、債券について用心すべきと警告する。
財政刺激策や債券利回りの底打ちなど債券にとって不利な変化が感じられるという。
このため、保有債券のデュレーションを短期化している。

「金利は底を打ち、趨勢的に上昇に転じた。
実際、過去4年あまり趨勢的には金利は上昇してきた。」

リスク・オフのための受け皿となる安全資産について、ガンドラック氏は国債でなく金を推奨していた。
しかし、今では、短期的な見方として、金・金鉱山株に対してネガティブに転じたという。
ただし、まだ売りは実行していない。

また、ハイ・イールド債より新興国債券を選好してきた戦略が功を奏しているとも明かした。