ガンドラック:銀行不安が金利上昇を招く

ジェフリー・ガンドラック

新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏は、ドイツ銀行の信用不安が欧州でのマイナス金利政策の終結の契機になるかもしれないと考えている。
結果、米金利は上昇し、年末までに長期金利は2%に達すると予想している。

ガンドラック氏は欧州の銀行が金融政策の犠牲になりつつあるとBloombergに語っている。

「不振にある経済を金融システムを破壊することで救うことはできない。
このために使われているポスター・チャイルド(公共広告のために画像が使われる不幸な子供)の一人がドイツ銀行株価だ。
マイナス金利政策を将来の長い期間継続するなら、こうした銀行は破綻していくことになる。」

ガンドラック氏も、ドイツ銀行が消えてなくなるとは考えていない。
この銀行はToo big to fail.(大きすぎてつぶせない)からだ。
最後には、ドイツ政府が必要にせまられて救済することになろう。
しかし、救済のロジックはEU内の他のすべての銀行にあてはまるものではないとガンドラック氏は考えている。

「ドイツ銀行はいざとなればドイツ政府が救済するだろう。
しかし、同じように株価が急落しているクレディ・スイスはどうだ?
誰がクレディ・スイスを救済するんだ?」

ガンドラック氏は、以前ドイツ銀行についてコメントした際にも「まだ終わっていない」と漏らしていた。
かつてのスイス3大銀行、現在の2大銀行の一角であるクレディ・スイスについても信用不安を感じているのだ。
今年に入っての時価総額の減少率は、ドイツ銀行が半分、クレディ・スイスが4割に上る。
ガンドラック氏は、この2行のリスクについて2月初旬の段階で「リーマン危機より下げている」と警告していた。

こうした金融政策の弊害は何も日欧だけの話ではない。
ガンドラック氏によれば、マイナス金利を採用していないFRBも、金融政策が不全に陥りつつあると認識しているという。
FRBの頑ななまでの利上げへの執念は、こうした認識を指すものだろう。

ガンドラック氏は米債券市場について次のように予想する。

  • 米金利は7月に底入れ
  • 市場は財政刺激策の兆しを期待し、インフレが加速
  • 2016年末までに米10年債利回りは2%を超す

ガンドラック氏のこの予想が当たるなら、ドル円はドル高要因に、円の長期金利もやや上に引っ張られる可能性が出てくる。