ガンドラック:金融政策・金利の曲がり角

ジェフリー・ガンドラック

新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏が、金融政策・金利の転換点を嗅ぎ取っている。
世界的に金融政策の限界が認識され、各国中央銀行が戦術を変更する可能性が出てきたという。

FOMCは今週、利上げを見送った。
FOMC投票結果からは利上げにより近づいたとの印象も伝わる。
3票の反対票(つまり利上げを主張)が投じられ、うち1人はボストン連銀のローゼングレン総裁だった。
同総裁はこれまでハト派とされてきたメンバーであり、同総裁の転向はFOMC内の勢力図の変化を匂わせるものだ。

こうしたFOMC内の利上げムードを認めながらも、ガンドラック氏は、予想が高まる12月の利上げについて視界不良と語る。
「12月(利上げ)は、大いなる『誰にもわからない』だ」と表現した。
こう語る背景には11月の米大統領選がある。
同選挙の結果次第で「下方のボラティリティ」が存在するからだ。
ガンドラック氏はトランプ氏の勢いを認め、トランプ氏勝利なら市場は「世界の終わりの恐怖」に巻き込まれるだろうという。

ガンドラック氏は、世界中の中央銀行が戦術を変えうる点に注意すべきという。
事前には追加緩和期待も高かった日銀の「総括的な検証」を挙げ、《大山鳴動して鼠一匹》と評した。

「日欧だけでなく、米国でも認識されつつあると思われるのは、金融政策が思ったような結果を生んでいないことだ。」

厳しい評価を下す中、ガンドラック氏は、日銀がマイナス金利の副作用を認め、イールド・カーブのスティープ化に取り組み始めた点を「興味深い」と語っている。
経済安定化政策の主役が金融政策から財政政策へ変化する兆しを嗅ぎ取っているようだ。

「政策や金利について、異なるメンタリティを持つべきだろう。」

株式市場については、一部にモメンタムに欠ける部分が見られるとして、一般消費財(生活必需品でない高級な消費財)関連株をショートしていると明かした。
個別銘柄は明かさなかったが、レストラン、小売、航空会社のセクターと語っている。