ガンドラック:米国株は危険な賭け

ジェフリー・ガンドラック

新債券王ことDoubleLine CapitalのJeffrey Gundlach氏が、米国株に弱気な見方を継続した。
リスクの種は耐えないと理由を説明し、FRB利上げが遅れることを見越して新興国債券を推奨した。

ガンドラック氏が株式市場について弱気の見方をしていると英Money Weekが伝えている。
Brexitに加え、FRB利上げの時期が定まらないことが「経済的・政治的な不確実性」を生んでいるという。
売上の4割を海外で上げているS&P 500銘柄企業は、Brexitによる欧州経済の低迷の影響を逃れえないという。

中期的には政治的な不安定が増すと言い、その理由として「ロボットが人の職場を奪っている」ことを挙げた。
トライバーの要らない車が開発されれば、ドライバーは職を失ってしまうといった具合だ。
こうした現象が起これば、吹き荒れるポピュリズムはさらに勢いを増すだろう。

経済に悪影響を及ぼすのは、雇用の問題だけではない。
積み上がった債務や高齢化の進む人口動態なども経済成長の足を引っ張る。

「名目GDPの伸びが賃金の伸びより少なければ、企業収益は圧迫される。
S&P 500が2,200を超えて新高値をつけても驚かないが、危険な賭けになる。
2,100で勝って1,900まで落ちて損するより、100の値上がりをあきらめる方がいい。」

ガンドラック氏は、唯一新興国債券について強気だ。
米ドル安が新興国債券にプラスに働いているという。
ガンドラック氏は、米大統領選が終わる11月まで、利上げはほぼないと予想している。
結果、ドルは弱含みとなり、新興国債券がいいパフォーマンスを上げると考えている。

ガンドラック氏は先月、「家を売れ、車を売れ、子供を売れ」というショッキングな推奨をして、市場を震撼させた。
リスク・オフの受け皿として、米国債までも否定し、金や金鉱山株を推奨していた。
今回の発言では、新興国債券が加わっており、悲壮な危機感がやや後退したようにも受け取れる。