ガンドラック:リスク・オンはもう遅い

ジェフリー・ガンドラック

新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏が、15日のウェブキャストで世の多数派の予想が後手後手に回っていると匂わせた。
トランプ氏の政策に期待してリスク・オンするには遅すぎるとし、むしろ逆張りを考えるべきと語った。

ガンドラック氏は米大統領選前からトランプ勝利を予想し、選挙後の株高・債券安を的確に言い当てていた。
そのガンドラック氏が、米市場は山あり谷ありの展開になると語ったとBloombergが伝えている。
トランプ勝利後大きく上げた市場は、トランプ政権への期待が剥がれ落ちるごとに打撃を受けかねないからだ。

「トランプは経済をすぐに改善するような魔法の杖を持っていない。」

ガンドラック氏は、政策の実行には時間がかかるという現実に国民・市場が気づくだろうと考えている。
「アルコールの消費は増えるかもしれない」と皮肉りつつ、トランプ勝利が消費にはプラスに働かないと予想している。
家計の住宅購入についても、ローンの金利・返済額の引上げが中間層の心理に悪影響を及ぼすとし、トランプ支持層の消費マインドは盛り上がらないはずという。

大統領選前、トランプ勝利を予想することは勇気の要ることだった。
圧倒的な少数派だったからだ。
当時多数派だった経済人・エコノミストはトランプ氏を泡沫候補と見なし、クリントン勝利を予想した。
みごとに予想を外した人たちが今、トランプ氏の経済政策が米市場を加速すると言い出したとガンドラック氏は皮肉る。
ガンドラック氏はこの多数派の見方にも反対で、リスク・オンの仕込み時はもう終わったと語る。

「今頃債券を売って株を買っても遅い。
おそらく逆をやるべきだ。」

選挙前から債券安・株高の切り返しを予想していたガンドラック氏は、今後の金利動向を予想する。

「米10年債利回りは短期的なピークに至りつつある。
社債は極めて割高に見え、金利リスクも相当に高い。」

利回りのピーク、価格のボトムが到来する場合、米国債の買いも考えてよいと語った。
具体的には米10年債利回りで2.30-2.35%が目安になるという。

米国株市場のセクター選択については、金融、素材、産業を推奨している。
ガンドラック氏はReutersに対し、トランプ政権で予想される「スティープなイールド・カーブと規制緩和」が金融機関にプラスに働くと語っている。