エラリアン:明るいが不十分

モハメド・エラリアン

独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が、昨日発表の米雇用統計についてコメントした。
労働市場はいい状態にあるが、それだけでは不十分と注文をつけた。

5日発表の7月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が255千人増(市場予想は180千人増)と好調だった。
発表前まで市場には経済への不安感が立ち込めていたが、このニュースで急に明るさを取り戻したと、エラリアン氏はBloombergに書いている。
5月統計は予想外の低さで市場にショックを与えた。
しかし、その後2か月が持ち直したことで、5月の数字は異常値である可能性が高くなった。
エラリアン氏は、現状の水準なら賃金の上昇も、労働者数の自然増の吸収も、労働参加率の上昇も容易に実現できるという。
米経済は、他国の経済停滞の影響を受けにくい比較的良好な状況にあると述べている。

一方、これだけで安心してはいけないと釘をさす。

「労働市場の好調さだけでは、みんなの望みを満たし、問題となっている格差に立ち向かい、長期潜在成長率の低下を防ぐのに不十分であるのは間違いない。
民間セクターのより大きな寄与が必要で、そのためには政府の政策が必要だ。」

エラリアン氏が考える政府の政策とは、成長のためのインフラ投資・税制改革、財政拡大、労働者の職種転換支援、地域・世界での政策協調などがである。
もちろん、こうした政策は中央銀行が実施できるものではない。
エラリアン氏は、「ようやく世界中で認識されてきた」と一息ついている。