エラリアン:日銀は経済でも市場でも結果を出せない

モハメド・エラリアン

独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が、日銀の金融政策にはもはや効果はないと言い切った。
日銀が今行うべきは、日銀以外の当事者がなすべきことをなすよう促すことだと語った。

日本経済の問題は政治の問題

Bloombergから、日本は停滞から脱出できるのかと尋ねられ、エラリアン氏は第3の矢=構造改革の実現次第と返した。
「政権支持率が高いにもかかわらず実現しない」背景には、「定義からして規制の秩序を乱すこと」を避けているためと指摘した。
政治が機能しない中、エラリアン氏の心配は日銀に向かう。

「金融政策への過度の依存が、日銀を『無効』と『逆効果』の間のどこかに追いやった。
日銀がETFを買っているのに、日本株から資金が流出している。」

1月のマイナス金利導入が裏目に出たことも挙げ、今は第3の矢に注力すべき時と語った。
黒田総裁へのアドバイスを求められ、「日銀だけで孤軍奮闘しないようにすることだ」とし、「問題は金融・経済の方法論ではなく、政治の問題だ」と指摘した。

もはや金融市場にも影響を及ぼせない

日銀の金融政策の効果についてのエラリアン氏の評価は辛辣だ。
もはや、金融政策は限界に達しきっていると見ている。
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。
「日銀の政策は効果を失っている。
何も結果を出せないだろう。
FRBやECBは実体経済には結果を出せないが、まだ金融市場には結果を出せる。
日銀は金融市場にも結果を出せない。」

この見方が当たっているとすれば、経済・市場にとって深刻な事態であることになる。

  • 景気刺激効果もポートフォリオ・リバランス効果も働かず、実体経済を改善できない。
  • 日銀が金融市場を思うように誘導できないなら、日銀を先回りする投資戦略は無効になる。

日銀が「総括的な検証」に基づく新たな政策フレームワークを打ち出したばかりだけに、エラリアン氏の見方の真偽のほどが注目される。

投資に値する3条件

世界経済が不透明感を増し、多くの資産価格が歪められている中、エラリアン氏は、投資にあたって慎重な銘柄選択が必要になるという。
企業でも国でも選ぶ際には

  • 極めて強いバランスシート
  • 時代にあった事業モデル
  • 優れた経営陣

といった特徴のものを選ぶべきと説いた。
エラリアン氏は、該当する銘柄はすでに割高になっているのがほとんどと指摘。
結果としてポートフォリオにおける現金の保有割合が上がってしまうと語った。