エラリアン:年金経営は至難

モハメド・エラリアン

独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏がインタビューの中で、投資環境やGPIFについて語った。
伝統的なリスク軽減策が効きにくいため現金保有を増やすよう勧めたほか、年金などの金融機関が本来とるべき対応策を示唆した。

エラリアン氏がWorld Gold Councilのインタビューに応じ、広範なテーマについて語っている。
その中から投資に関する部分を紹介しよう。

超低金利の投資への影響

エラリアン氏は、金融政策が2つのパスから投資に影響を与えているという。

  • 金利低下のため投資家のリターン追求をさらにかき立てる
  • 金融市場のボラティリティを抑え込む

この2つの効果があいまって「あまりにも広い投資家層に過剰なリスク・テイクを促した」と指摘する。
結果、市場のバリュエーションは、経済・企業のファンダメンタルズから大きく乖離したという。
つまり、エラリアン氏は現在、多くの資産クラスで価格が割高になっていると言っているのだ。
この乖離が縮まることがあるとすれば、ファンダメンタルズが改善するか、バリュエーションが悪化するか、両方が起こるかしなければいけない。

分散投資が効かない

さらに、エラリアン氏は重要な市場の変化を指摘している。
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「こうした金利水準は分散ポートフォリオのリスク軽減効果をも低下させた。
よって、投資家はリスク軽減策の一つとして現金保有を増やすようにした方がいい。」

リスクを分散させて軽減しようという従来の手法の効果が小さくなっているとの指摘だ。
似たような主張は多く聞かれる。
本来は対照的な側面を持っていた債券や株式についても《債券が株式化した》とか《株式が債券化した》といった声が聞かれる。
その表現が適切かどうかは定かではないが、債券と株式のリターンの相関が過去と変化した可能性は否定できない。

金投資はポートフォリオの5%

エラリアン氏は、金がこうした環境での投資に役立つかと尋ねられYesと答え、投資家からの認知度も高まっていると語った。
金は全体のリスク軽減に役立つとし、大規模な量的緩和がインフレをもたらしうる中でリターンのアップサイドも与えてくれるかもしれないという。
一方で、金がリスク資産としての側面もあわせ持つことから、限度を区切ることも忘れなかった。

「金へのアロケーションは、日々のかなり大きさの価格変動を許容しうるような規模にとどめるべきだ。
さもないと、市場ボラティリティが収まらない時期に間違ったことをするリスクを冒す。
5%のアロケーションが適切だ。」

(GPIFの巨大損失の意味)