【グラフ】日米実質金利差とドル円

米ドル

二国間の為替相場にとって、実質金利差は重要な短期的要因だ。
ここでは、8月末までの実質金利差をレビューしておこう。(浜町SCI)

実質金利は、日本については債券価格から概算米国は米財務省のものを用いた。
5年もの金利差が下図だ。

日米実質金利差(5年もの)とドル円

アベノミクス開始前の円高局面では、日本の実質金利の高さが目につく。
バーナンキ・ショックと異次元緩和によって、米国の実質金利が日本のそれを上回るようになった。

次に10年ものを示す。

日米実質金利差(10年もの)とドル円

日本の実質金利は、米国のそれよりはるかに下にある。
気になるのは、2016年7月末と8月末を比べる限り、金利差がほとんど変化していない点。
このところの3円程度の円高ドル安は、金利差では説明できないということだ。
少なくとも、実績の金利差では。

しかし、この円高は、米利上げというナラティブが主導したはずだ。
おそらく、ドル円は実績の金利ではなく、将来の期待値によって動かされたのであろう。
他の通貨に比べると、円の下落幅はやや大きかったように思う。
はたして、こうした利上げ織り込みは妥当なものであろうか。
「Buy the Fact」(事実で買う)のか「Sell the Fact」(事実で売る)のかは、そうした要因で決まってくるはずだ。