藤巻健史

藤巻健史議員:続ければバブル、止めれば破綻

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「オオカミおじいさん」こと藤巻健史参院議員が、1980年代終わりのバブル期を回想している。
物価は上がらなくても資産価格は上昇しており、金融緩和を引きずれば経済・市場を不安定化しかねないという。

当時の日銀は低いCPIに目を奪われ、株や不動産などの資産価格急騰を見逃した。
引き締めが遅れ、バブル崩壊による「失われた30年」をつくりだした。

当時モルガン銀行でトレーダーをしていた藤巻議員が週刊朝日のコラムで、バブルを止められなかった当時の日銀の失策を回顧している。
もちろん言いたいのは、現在も似た状況だと言うこと。
資産価格がバブルの領域にまで上昇しても、CPIはさほど上がらない。
だから、中央銀行の初動は遅れがちだ。

日本のコアコアCPI
日本のコアコアCPI

藤巻議員は、日本でも一部(ホテルや大型ビル用地など)で不動産価格高騰の兆しが見えており、異次元緩和の継続の是非を検討すべきと書いている。
異次元緩和では不動産投資信託J-REITも買入れ対象とされており、年間約900億円増加するよう買入れが行われている。
買入れにより直接的に不動産価格が押し上げられており、これが局所的な地価上昇の一因だろう。
異次元緩和は直接・間接に資産価格を押し上げる。
さじ加減を間違えばバブルが発生し、金融システムを不安定化しかねない。

かと言って、単純に止めれば問題が解決するわけではない。

「やめれば日本はギリシャ化し、政府は資金繰り倒産の危機。
始めた以上、撤収には大きな犠牲を強いられる。
大きな犠牲を今払うのか、今は波風をたてずに継続して将来大きな犠牲を払うのか。」

異次元緩和を止めれば金利が急騰し、政府の利払い費が上昇すると藤巻議員は考えているのである。
急騰するかどうかは別として、金利が上昇するのはその通りだろう。
そうでなければ金融緩和の意味はないのだから。
しかし、いきなり日本を破綻させるほどの金利上昇が起こるかどうかはわからない。

なるべく早く、経済があまり回復しないうちに異次元緩和の店じまいを考えるべきだ。
経済がよくないうちなら、金利はさほど大きく上昇せずに済むかもしれない。
金利が1%程度上昇して財政が苦しくなり、財政再建が進むというのなら、それもまた一つの道ではないか。