米財務省、中国を為替操作国と認定せず

米財務省は14日「米貿易相手国の外国為替政策についての議会あて報告書」を公表し、中国について為替操作国の認定を見送った。
日本はリストの3番から中国に次ぐ2番にリストされた。

米財務省は報告書の中で、中国の対し次のように注文をつけている。

「中国は、最近3年間に元高を防ぐ介入をしなかったのが、上昇が始まっても元高を市場の力にまかせるという持続的な政策変更によるものであることを証明する必要がある。
財務省は、中国が競争的通貨安誘導を控え、競争力向上の目的で為替レートを動かさないとのG20の約束を堅持することが極めて重要と位置付ける。
財務省はまた、中国の為替レートや外貨準備操作・目標の透明性が改善することが極めて重要と位置付ける。」

為替操作という観点からは中国はとりあえずシロ、ただし要注意といったところだ。
一方、為替以外についての中国市場の閉鎖性についてはまだ議論がなされるのだろう。

同報告書の日本についての記述はこうだ。

「国内活動や需要増加が弱いことが日本の貿易不均衡を生んでいることを考えると、当局が金融緩和政策や柔軟な財政政策とともに、労働市場・生産性向上・長期経済見通し改善を重点とする継続的な構造改革を実施することが重要だ。」

日本にとっては100点満点の出来ではないか。
金融緩和は伝統的な為替操作ではない。
しかし、リーマン危機後の各国の量的緩和を振り返れば、量的緩和が通貨安に働いた(少なくともきっかけになった)のは事実であろう。
少なからぬ人が、米国が日本の量的緩和を通貨安政策と批判するのではないかと心配していた。
日米欧で最も緩和的な金融政策をとる日本の量的緩和がドル安を望む米国からエールを送られているのは心強い。
この100点満点には2つの解釈があろう。

  • 金融政策は国内政策であり、為替操作とは切り離して考えるとの解釈。
  • 日米経済対話は、日本の内需拡大・財政拡大・市場開放が軸になるとの解釈。

2つの解釈は相反するものではない。
18日に火ぶたが切って落とされる日米対話だが、まだ安心はできそうにない。