猿田隆氏:一流のファンド・マネージャーの特徴

Share

野村アセットマネジメントの猿田隆氏が、一流のファンド・マネージャーや組織の特徴を挙げている。
箴言にも似た含蓄のある意見となっており紹介したい。

「一流の運用者は運用業務に関して一味違ったセンスを持っている上に並外れた真剣さで取り組んでいる。」

猿田氏は証券アナリストジャーナル2017年7月号でトップ・クラスのファンド・マネージャーの特徴をこう書いている。
一流のプロ・スポーツ選手や職人に似ているのだと言う。
この時点で多くの人はガックリ来るかもしれない。
必要とされるセンスが天与のものならば、凡人はしょせん一流にはなれないのだろうか。
しかし、自身に天賦の才があるかどうかをはじめから知っている人などいない。
ここは前向きに、自分で変えられる人生の側面に取り組むべきだ。

地味な努力

「運用は派手な仕事ではなく極めて単調なことを継続しなければいけない。
・・・精神的にタフでなければ続けられない。」

なるほど、共感を覚える指摘だ。
派手に耳目を集めるのは

  • 飛び切り卓越した投資家か
  • しゃべるだけのエセ投資家か
  • 金集めばかり頑張る信託報酬目当ての運用者ならぬ調達者

であろう。
このうち卓越した投資家とは、人目に触れないところで地味な作業を繰り返しているものだ。

謙虚さと客観視

「一流の運用者はリターンを上げることに必死でありパフォーマンスが悪い時に言い訳もしない。
良好なパフォーマンスが続いていても、警戒心を解かず、謙虚であることが多い。」

これはとても難しい。
機関投資家に所属するファンド・マネージャーであれば、パフォーマンスが悪い時、組織が言い訳を求めてくるものだ。
個人投資家であれば、たった一人で自己欺瞞なく自分の働きを評価するのはとても難しい。

(次ページ: まねでは勝てない)