ロバート・シラー:自己実現的な予言が市場を追い上げる

Share

資産価格の実証的研究で2013年ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授が、過熱感を懸念する声もあるトランプ・ラリーについてコメントした。
トランプ次期大統領は独特であり、過去の実績から得られたモデルで将来を予想するのが難しいと語った。

シラー教授は米大統領選後40日で8%上昇したダウ平均について尋ねられ、市場心理の観点から驚きではないと語った。

「トランプは魔術を使った。
黒魔術かもしれないが。
そんなにすごい現象ではない。
ジョージ・アカロフとともに『アニマル・スピリット』を書いたが、私たちは心理がマクロ経済を駆り立てると信じている。」

シラー教授は、何か変化が起こりつつあるのかもしれないといい、これが株価を押し上げているとの見方を示した。
減税や規制緩和は、その善し悪しを度外視すれば、少なくとも企業にとってはプラスになるからだ。
一方、債券利回りの急騰については、シラー教授は予想外で驚いたと語り、その理由を解説した。

「予想できなかったのは、それが心理によるものであり、自己実現的な予言となったからだ。
みんなが新時代が来たと思えば、それが実現していなくても、あるいは将来も決して実現しないものでも、しばらくはそうであるかのような状態が続く。」

シラー教授は金利上昇が住宅市場に悪影響を及ぼす可能性があるとしながら、金利上昇が続くと予想するなら借入金利を低位で固定できる今が住宅購入のチャンスかもしれないと述べた。
教授は最近、人々の住宅価格上昇率予想と住宅ローン金利の差という観点から住宅市場がバブルではないとの見方を述べている。

(次ページ: サンプルの異常値では予想不可能)