ロバート・シラー:トランプは約束を守っている

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資産価格の実証的研究で2013年ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授が、慎重な口調ながら米国株のポジションを減らすよう勧めた。
政策効果でさらに上げる可能性があるとしながら、大統領が約束を守るために株価が下落する可能性も大いにあると語った。

米株価の権威 シラー教授が、連日CNBCから詰問されている。
日頃から市場に悪影響が及ばないよう話し方を用心している教授だが、自身が開発したCAPEレシオが高位にある中では、同指標に対して語り口が楽観的すぎるように聞こえてしまう。
このギャップのために、教授の真意が伝わりにくい。
CNBCは、それを確かめるため、再び教授を引っ張り出している。
白黒はっきりつけるためにかなりきつい口調で問い詰めているのが印象的だ。

以下、CNBCの誘導尋問もあって、教授が語った印象的な命題を列挙しよう。

「CAPEレシオはかなり信頼性の高い指標だ。」
「私たちは正確にマーケット・タイミングをすることはできないが、長期的に見てCAPEがこれだけ高ければ、いいリターンにならないことはわかる。」

「(現状レベルのCAPEは)すぐに不幸が訪れることを示してはいない。」
「分散されたポートフォリオの中に米国株を入れておくことは理に適っている。
米国株を全部売ってはいけない。」

「(CAPEは)心配すべき高さにある。
この水準だと、株式リターンはマイナスになる可能性があるが、小幅だろう。
実質ベースで水面上の1%までいくかもしれない。」
「CAPEレシオだけで判断するなら、保有株式を減らしておくべきだ。
特に、長期投資家ならなおさらだ。」

前回の出演では、米国株のリターンを10年で30%と話していた。
今回の話では実質ベースで年1%となっている。
インフレを年2%とすると名目リターンで年3%、10年複利なら34%。
実質ベース1%というのは上限と見た方がいいのだろう。

(次ページ: 約束のリスク)