レイ・ダリオ:金融引き締めの強い理由はない

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Bridgewater AssociatesのRay Dalio氏が、FRBの金融政策について心配を漏らした。
1937年の金融引き締めの再現となれば、経済・金融だけでなく社会・政治にも大きなインパクトが及びうるという。


Bridgewater founder Ray Dalio: We have two economies now from CNBC.

FRBがバランスシートを縮小すれば、速すぎることになるかもしれない。
・・・
金融引き締めの計画にとても似てきてしまう。

ダリオ氏はCNBCで、現在が米経済にとって極めて重要な時期であると話している。
3年前に公表された「30分で判る 経済の仕組み」と題するビデオを思い起こさせる世界観で語られている。

「支出はマネーと信用によって賄われる。
信用が減少する時には、同じ支出レベルを維持するためにマネーを供給した方がいい。」

金融危機によって信用収縮が起こると、中央銀行から流動性が供給されるのはまさにこのためだ。
日米欧の中央銀行は、こうした考えに基づいて危機対応の金融政策を続けてきた。

金融市場のレジームが変化する

「2008年(リーマン危機)には金利は大幅に引き下げられ、すべての資産のキャリーが失われた。
これ以上は下がりようがないところまで下がった。
リスク・プレミアムは比較的正常だ。
債券ほか資産のイールド・カーブに内在するリスク・プレミアムはリズナブルな範囲にある。
しかし、それが終わりつつある。」

FRBが今日にもバランスシート縮小に動き出せば、リスクフリー金利にもリスク・プレミアムにも上昇圧力が加わる。
これは、新たな金融環境への移行を意味する。
ダリオ氏は、FRBが十分にゆっくりと行動すると考えているが、だからうまくいくという保証もない。
米市場でのコンセンサス(今後4.4年の間にFRBのバランスシートが2.2-2.4兆円まで縮小するという予想)は実現しないとダリオ氏は言う。

(次ページ: 1937年と酷似する現在)