レイ・ダリオ:恐慌かバブルか

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Bridgewater AssociatesのRay Dalio氏が、トランプ大統領と政権についてコメントした。
これからの未来を、1930年代とレーガン政権以降の2つの時代に喩えている。

ダリオ氏のトランプ評は「プラスもマイナスもある」というもの。
BBCのインタビューで、ダリオ氏はマネーの力学を語った。

「マネーは居心地のいい環境を求める。
例えば税率の低い環境を作れば、至るところからマネーを引き寄せることができる。
マネーはあっという間に移動する。」

移動するのはマネーだけではない。
事業会社も立地を選ぶときに「税金が安く、企業寄りで、法規範のある場所」を選ぶとし、トランポノミクスが経済に前向きな影響を及ぼすという。
ダリオ氏は、来年、世界経済が高い確率で高成長を遂げると予想している。

一方でダリオ氏は、トランプ大統領のポピュリズムについては危険視している。
気候変動対策やグローバリズムの進歩が後退するかもしれないという。

「1930年代、米英を除くほとんどすべての国がポピュリストの指導者だった。
彼らは国家主義であり、保護主義であり、停滞がやってきた。
欧州に目を向けると、これこそ今EUの存続を決める主要因であると認識すべきだ。」

ダリオ氏はポピュリズムが統率に欠け、しばしば危機に発展すると語った。
来年は高成長と予想しながら、危機のリスクも指摘している。
短期はいいが、中長期はわからないというわけだ。
ダリオ氏は、トランプ大統領の企業寄りの政策(特に減税)をレーガン政権に似ているという。

「(レーガンの政策は)景気を強く刺激することとなった。
今から何が起こるかはまだわからない。」

ダリオ氏はなぜ、わからないと言ったのか。
初めに喩えた1930年代の保護主義が再来するなら、示唆されるのは恐慌だろう。
次に喩えたレーガン政権後の時代が再来するなら、示唆されるのはバブルの発生だ。
ダリオ氏は、いずれが実現するか確信を持てないでいる。
「(トランプは)政策において企業寄りなだけで、必ずしも保護主義ではないと思う」と語っている。
その観察は的を射ているだろうか。

「トランプは攻撃的だ。
問題は、攻撃的かつ思慮深いのか、攻撃的かつ不注意なのかだ。」

ダリオ氏は「リズナブル」な閣僚に期待を寄せている。