ラリー・フィンク:米経済に潜む弱い部分

ラリー・フィンク
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資産運用の世界最大手BlackRockのCEO、Laurence D. Fink氏が、経済・市場への慎重な見方を強めている。
米経済の実情は、株屋が語るほどには明るくないようだ。

「企業経営者たちは一歩引いて状況を見ている。
経済成長を実際に自分の目で確認するまでは、大きなお金を投資するつもりはないようだ。」

フィンク氏はCNBCで、多くの企業経営者との会話で知った米経済の実態を語った。
トランプ大統領はオバマケア代替法案を通せなかった。
これが政権の実行力に疑問符をつけたのだ。

「経営者は、(トランプ大統領が)提案した変化に注目している。
提案された変化はますます実行が難しくなっている。」

それでも、金融市場は楽観を続けた。
オバマケア撤廃を棚上げして、最も心待ちにする減税の話がすすむと期待したからだ。

「もしも変化が起こるなら、もしも税制改革が加速するなら、アニマル・スピリットは継続するだろう。」

フィンク氏のこの言葉に強気も弱気もないだろうが、少なくとも米経済については強気ではない。
経済の実態に対して、米市場には「あまりにも多くの楽観がある」という。

「6か月前予想した時より、中国・日本・欧州・カナダは経済成長を加速している。
米国だけが、期待していたほどには成長していない。」

米実質GDP

フィンク氏は第一四半期の成長率が1.5%程度に低下すると予想している。
消費がクリスマス後に止まったとか、税還付が遅いなどという話を挙げ、消費が伸び悩む実態を強調した。
こうした変化の責任は、政権にもあるのかもしれない。
そして、明らかに政権に原因のある停滞を指摘した。

「旅行者が減った。
移民政策のためだ。
留学生の出願も20-40%も減っている。
驚くほど米経済には弱い部分がある。
ホテル業界と話してみるといい。」