マーク・ファーバー:ドル高はオーバーシュートする

マーク・ファーバー
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スイス人著名投資家マーク・ファーバー氏が足元の金融環境と2017年の投資戦略を語っている。
ドル高はオーバーシュートしうるとしたほか、IT銘柄(FANGなど)を避け基幹産業等から物色するよう推奨している。

今月13-14日の米FOMCでは1年ぶりの利上げが決定された。
利上げ自体は市場は完全に織り込んでいたが、市場を驚かせたのはFRBのタカ派的寄りへのシフト。
かなり前から低い失業率が実現していた中、資産インフレ・消費者物価上昇の兆しがFRBの背中を押している。
米FRBは日銀やECBを後に残して、本格的に金融政策正常化を模索し始めている。

ファーバー氏は、日米欧で拡大する金融政策のダイバージェンスが生み出すマネー・フローについてMoney Controlで語った。

「日欧では量的緩和により資金が流出し、ユーロ安・円安・ドル高・米資産高を生んでいる。
FRBはしばらく日銀・ECBに量的緩和をさせておけばいい。
2017年にはドル高が行き過ぎ、米経済が強まるどころか弱まり、量的緩和を再開する可能性がある。」

FRBが金融政策正常化の意思表示を強めているのに対し、大胆にもファーバー氏は依然QE再開を予想し続けている。
目下進むトランプ・ラリーとは大きく異なる相場観だ。

ファーバー氏は2017年の投資戦略を短く語っている:

  • 株式: 強気相場でバリュエーションの高い米国株より、海外の株式のほうが魅力的。
    セクターでは基幹産業、鉱業(石炭・原油・天然ガス)に注目。
  • 米ドル: すでに割高だが、豊富な流動性のためオーバーシュートする可能性。
    これがFRB利上げの妨げに。
  • 農産品コモディティ: まだ上げの可能性を残している。

米国株に弱気な見方を示す一方で、ファーバー氏は株価が急伸したレーガン政権時代を回顧し、現在とだぶらせるような言及もしている。
レーガン政権では、発足にともない「主導の変化」が起こり、株価の急伸をもたらしたと分析する。
株式市場を主導するセクターが、原油・天然ガスからその他のセクターへと変化した点を強調し、似たことが現在も起こっていると指摘した。

「最近の市場動向からも見て取れるように、主導セクターが大きく変化する時期が来た。
FANG(Facebook, Amazon, Netflix, Google)のようなものから、基幹産業と関連銘柄へと変化が始まった。」