ポール・シンガー:借金漬けは借金では解決しない

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Elliott ManagementのPaul Singer氏が、危機の到来を虎視眈々と待ち受けている。
先進各国の非伝統的金融政策は、永遠に潜在的なリスクを封じ込めるわけではないという。

「リーマン危機以降、極端な金融政策(ゼロ金利、マイナス金利、量的緩和)が先進国を覆いつくし、持続不可能かつリスキーになったと信じている。
債務過多の解決法は、さらに債務を作ることであってはならない。
不十分な経済成長の問題は、量的緩和やゼロ/マイナス金利によって解決されるべきものではない。」

シンガー氏はValueWalkに対し、先進各国の経済政策の誤りを指摘した。
異常な金融政策が世界に広まったことで、世界は次々とバブルができてはつぶれる展開に追い込まれているという。
シンガー氏は、現在の市場環境が2008年に似てきたと期待する。
自社のリスク・ヘッジ能力に絶大の自信を抱いており、また、得意分野がハゲタカ・ファンドとも揶揄される分野だからだ。
シンガー氏にとって危機とは、かわすことができ、チャンスをもたらしてくれる出来事なのだ。

「長く続く非常かつリスクの高い政策ミックスは、いずれの先進国通貨の崩壊も(資産価格を除く)大きなインフレももたらさなかった。
潜在的危険についての実証がないように見えることで、投資家はこう考えるようになった:
株式・債券の価格高騰と歴史的な金融資産市場の価格ボラティリティ低下はどういうわけだか永続的な状況らしい。」

冷静な分析なのか、ポジション・トークなのか、希望的観測なのかわからないが、シンガー氏は現状が永遠に続くとは考えていない。
いつかは先進国通貨が下落したり、許容できない高インフレが起こったり、資産価格が下落したり、ボラティリティが上昇したりする時が来る。
そうなれば潜在的リスクから目を逸らしていた人たちは苦しむことになるという。
もちろん、シンガー氏は準備万端なのだそうだ。