ブラックロック:政治的リスクに備え金を買え

ブラックロック

資産運用の世界最大手BlackRockのRuss Koesterich氏は、Bloombergのインタビューで市場の楽観ムードがやや行き過ぎと警告している。
市場はトランポノミクスのインフラ支出や減税を好感しすぎているという。

ダウ平均株価(青)とシカゴ恐怖指数(赤)
ダウ平均株価(青)とシカゴ恐怖指数(赤)

米国の政治の不透明性だけでなく、英国、EU、ギリシャなどと潜在的なリスクは数多くある。
そうした中での米国株上昇・ボラティリティ低下にKoesterich氏は違和感を感じているようだ。

「こうした隠れた政治的リスクは市場に反映されていない。
みんなそれほど神経質でなく、特に政治的リスクをすべて勘案すると、間違いが起こる可能性がある。
これに備え、ポートフォリオに金を組み込むべきとの考えになる。」

Koesterich氏は株価上昇に理由があることを認めているが、そのペースやVIX指数が低下しているところに不安を感じている。
そうした不安は決して一部の人だけのものではなく、それを反映してか、Koesterich氏の勧める金はすでに上昇を始めている。

ダウ平均株価(青)と金価格(ドル建て、緑)
ダウ平均株価(青)と金価格(ドル建て、緑)

「株価上昇の一因は、投資家が減税・財政政策などワシントンによる刺激策を期待したことだ。
もしも、実現しなければどうなるか。
何かしら刺激策はあるだろうが、タイミング・方法・規模はいまだ極めて不透明だ。」

Koesterich氏は《Buy the rumor, sell the fact.》(噂で買って事実で買え)を懸念しているのだろう。
トランプ大統領は9日、航空業界経営者との懇談で

「今後2-3週間のうちに、税や航空インフラ開発という観点で何か驚異的な発表をする予定だ。」(Bloomberg報)

と語り、市場は好感してさらに上げる展開となった。
確かに市場は上げ続けているが、どんどん好材料を織り込んでいる。
織り込まれた期待感が実現していくなら、米国株は上げを続ける。
期待が裏切られたり、リスクが顕在化すると予想するなら、Koesterich氏の勧める「保険」も一考だ。