ピーター・シフ

ピーター・シフ:大統領は真逆のことをやっている

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トランプ大統領がドルは割高だとして低金利が望ましいと語ったことが波紋を呼んでいる。
Euro Pacific CapitalのPeter Schiff氏は、トランプ大統領はまったくわかっていないとこき下ろした。

「大統領は、ドルが割高という意味では正しい。
しかし、ドル高が経済に及ぼす影響、特に短期的な影響については誤っている。
ドルが割高なため、米国の生活水準は人為的に高まっている。
ドルが下落すれば、それにつれて生活水準も下がっていく。」

シフ氏はCNBCで、ドル高が米国の国益というスタンスで短期的影響を語っている。
一貫してドルが割高であると主張し、ドル下落に備えて外国資産や金を販売してきたシフ氏らしい主張だ。

シフ氏は、ドル安が米国の貿易赤字を改善するという政権の主張も誤りと退ける。
息をも継がず延々と自説を早口で述べる姿は聞く者に一種の恐怖さえ与える。
日頃からよほど多くの理論武装を行い、しゃべりのリハーサルを繰り返しているのだろう。
今日の引き出しは前回の共和党政権だ。

「ジョージ・ブッシュJr.時代のドル安を思い出せばいい。
2001-08年のブッシュ時代ドルは大きく下落したが、ドルが最低水準にあった2007-08年に貿易赤字は最悪だった。」

米国の貿易収支(青)と実質実効為替レート(赤)
米国の貿易収支(青)と実質実効為替レート(赤)

シフ氏はトランプ大統領の主張する政策が選挙中と今とでどんどん変化していくことを指摘する。
オバマケアも廃止できず、イエレン議長も続投かもしれない。
そして今、中東を爆撃し始めた。
シフ氏はFRB議長人事について、米市民としては変わることを望むが、投資家としてはバブルをもたらしてくれる続投が有利と皮肉った。