ビル・グロス:米経済は不透明、低金利が続く

債券王ビル・グロス氏が、11月の米雇用統計を受けて経済・市場について慎重な見方を示した。
トランプ政権では財政悪化が予想されるため、低金利政策が継続されると予想した。

雇用統計には慎重

米労働省が昨日発表した11月の雇用統計は、非農業部門雇用者数178千人増、失業率4.6%とほぼ市場予想どおり。
ただし平均時給は前年比2.5%増と市場予想の2.8%に満たなかった。
この結果についてグロス氏はBloombergで

「失業率4.6%は今世紀最低水準に近づいたから、見出しになるだろう。
しかし、(経済の)中身ははっきりしない。
平均時給は前月比-0.1%、前月の前年比2.8%増から2.5%増に落ちている。
株式市場が考えているほど素晴らしい内容ではない。」

と慎重な見方を示した。

金利は過去10年より低位に

グロス氏はFRB金融政策について興味深いコメントを述べている。
トランプ次期大統領は選挙中、FRBの低金利政策を民主党支援と批判してきた。
グロス氏は、トランプ氏の純粋な金融政策に対する考えは不透明としながらも、FRB理事へのハト派指名を予想している。

商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。 「トランプのFRBに対する見方は、金融緩和によって大きな財政赤字での支出を賄おうというものになるのではないか。
これはフィナンシャル・リプレッションを示唆する。
金利は過去10年よりかなり低くなるだろう。」

財政が悪化し借金が増えるから、利払いを抑えるために低金利を継続したい。
発行体が自身の意思で借金を増やし、自身の意思で調達金利を引き下げるという不条理がまかり通る世の中になった。
いずこも同じ風情だ。

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