バーナンキ:金融政策は限界だが財政ファイナンスは続けろ

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ベン・バーナンキ前FRB議長が日銀で開催された国際会議で、日銀は2%の物価目標を堅持すべきと論じた。
主役を財政政策に譲るにしても、それを支えるために物価目標を上回るインフレが必要と説く。

「(目の子計算によれば)インフレと金利が2%に上昇すると、日本の債務対GDP比率を約21%ポイント低下させる。
大きなプラスではあるが、同比率が現在200%を超えていることを考えれば、運命を変えることにはならないだろう。」

バーナンキ氏は24日、日銀でこう語ったと自身の講演原稿に書かれている。
今回のバーナンキ氏の議論は、対象こそ日銀の金融政策だが、多分に財政問題が混ざり込んでいる。
それが評価を難しくしている。

物価目標を下ろすべきでない

バーナンキ氏の1つ目のテーマは、日銀が2%物価目標を堅持すべきという点だ。
日銀の物価目標には達成の気配すらないのに、経済はデフレ/ディスインフレ下でもそこそこ頑張ってきた。
リーマン危機、大震災、中国の構造改革があっても、日本経済は大崩れしなかったとバーナンキ氏は指摘する。
ならば、インフレなんて要らないのではないか、そう考える人も少なくない。
少なくとも、インフレにすることで経済を回復させるという手法は、前段の実現性から疑われている。

バーナンキ氏はそれでも物価目標を堅持すべきとし、2つの理由を挙げている。
まずは財政問題との関係。

「一つの議論は、高いインフレ、高い名目金利、高い名目GDP成長率が日本財政の重荷を軽減するというものだ。」

この観点はリフレ政策を金融政策ではなく財政政策として捉えたものだ。
日銀が優先順位を高く望むべきことではなかろう。
(もしそうするなら、それこそ財政従属のそしりを免れない。)

(次ページ: 日銀は財政ファイナスを継続せよ)