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バンカメ・メリルリンチ:バーナンキ・ショック再び?

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バンカメ・メリルリンチは、FRBがもくろむバランスシート縮小のアジア諸国への影響を試算している。
米金融政策の正常化はアジア諸国のイールド・カーブをスティープ化させ、為替レートへも影響を及ぼすという。

「アジアの債券イールド・カーブは米国に比べればすでに比較的スティープ化が進んでいるように見える。
しかし、問題なのは、そのうちどれだけが乖離しつつあるファンダメンタルズ、金融政策への予想あるいはFRBのバランスシート縮小予想によるものであるかだ。」

バンカメ・メリルリンチのClaudio Piron氏が、FRBバランスシート縮小のアジアへの波及を心配しているとBloombergが伝えている。
時はアジア通貨危機から20年、サブプライム危機から10年。
米国の金融が引き締まる過程への不安感が高まる素地は十分ある。
Piron氏は、FRBが2018年に3,900億ドルバランスシートを縮小すると想定。
2018年と縮小完了時にどれだけスティープ化要因が働くかを推計した。
最も影響を受けやすい第3位までは次の通り:

2018年 縮小完了時
1. インドネシア 19 bp 96 bp
2. 香港 14 bp 72 bp
3. 中国 14 bp 68 bp

以降、インド、韓国、シンガポール、タイ、フィリピン、台湾、マレーシアと続く。
影響の受けやすさはリスク資産の期間プレミアムへの感応度や自国通貨のドルとの連動制などに左右されるという。

「米イールド・カーブの変化がアジアの債券市場に大きな影響を及ぼすことはよく知られた事実だ。
例えば2013年のテーパー・タントラム(バーナンキ・ショック)などが挙げられる。」

影響はもちろん債券だけではない。
当然、為替にも及ぶ。
Piron氏によれば、アジア通貨は、米10年債の期間プレミアムや期待インフレ率との間で強い負の相関があるという。
そして、FRBのバランスシート縮小が始まれば、期間プレミアム拡大の要因となるだろう。