バフェット:株価下落に転じる金利水準

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オマハの賢人ウォーレン・バフェット氏が、米国株市場のバリュエーションについて詳述した。
将来の金利水準ごとの株価への影響を明言した点は注目だ。


Watch CNBC’s full interview with Warren Buffett from CNBC.

(現在の)バリュエーションは金利が今の水準にある限り正常だ。
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一方、10年金利が5-6%となるなら、株の評価はまったくことなってくる。

米国や米国株に強気なことで知られるバフェット氏だが、この日のCNBCインタビューでは少々トーンが異なっていた。
依然としてメイン・シナリオは強気だ。
米10年債利回りが2.30%なら、米国株は米国債よりかなりいい投資だという。
しかし、金利が大きく上昇するリスク・シナリオにも触れ、その言及のウェイトが大きかった点がいつもと少し異なる。

バフェット氏の説明の仕方は、株式と債券との比較によるもの。
この方法は、特に現在のように債券バブルが疑われる状況では、理論的に正しいとは言えない。
しかし、思考実験のための最も単純化されたモデルであり、長期的な概略の説明には有効かもしれない。
この点はバフェット氏も十分承知の上であり、「この2つの選択肢から選ぶなら、その時点(米長期金利2.30%の時点)では株式を選ぶ」と主張の範囲をかなり限定している。
異なる金利水準、他の資産クラス・外国資産まで選択肢に加えるなら話は変わりうることを、バフェット氏は理解しているのだ。

金利とは重力

バフェット氏は「金利とは重力のようなもの」と言い、ゼロ金利政策は金融市場に「強大な」影響を及ぼしたという。

「今から審判の日まで金利がゼロならば、いかなる資産にも大金を出すことができる。
金利ゼロのものに投資したくはないからだ。」

重力がゼロなら、ほとんどのものは容易に浮揚を始める。
米金利はいまだ歴史的低水準にあり、何でもふわふわした状況にあることになる。
バフェット氏の言う株式有利とは、こうした前提の話だ。
逆に言うと、債券にほとんど魅力がないことが前提となっている。

「一つ確実なのは、長い目で見れば、この水準からの株式投資は、この水準からの債券投資をオーバーパフォームするだろうということ。
もしも30年債を3%でショート、S&P 500をロングし、30年間そのままにしておけば、株式ははるかに債券をアウトパフォームする。」

問題は「この水準」は今の水準にすぎないということ。
バフェット氏は、今、市場変動の数周期にわたって投資するなら株が有利と言っているが、金利が動き始めれば優劣は変わってくる。

「誰もが金利が変化すると予想しているが、そういう予想を始めてずいぶん長い時間が経っている。」

(次ページ: 株価の分岐点)