バフェット:株は債券よりはるかに魅力的

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ウォーレン・バフェット氏の87歳の誕生日のインタビュー第3弾はBloombergインタビュー。
バフェット氏が莫大な手許現金の投資先についてコメントしている。

「株式は魅力的に見える。」

バフェット氏の米市場への信仰は揺るがない。
以前より魅力が低下したことを認めつつも、それでも特に債券との比較において米国株が有利であると主張する。
バフェット氏は金融危機後の株式市場低迷期を回顧する。

「2008-09年は投資先を見つけるのがたやすかった。」

この時期、通常では考えられないほど多くのトップ企業が、バフェット氏に救済を求めた。
バフェット氏から出資を受けることが、危機を乗り切れることのお墨付きと考えられたからだ。
そして、その後の一本調子の株価上昇によってバフェット氏は巨万の利益を得た。

「株式は一貫して上げてきた。
2009年3月が底だからもう8年余りも続いている。」

リーマン危機以降の米株価指数
リーマン危機以降の米株価指数

株価上昇はバフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイに大きな利益をもたらした。
しかし、それも諸刃の剣だ。
バフェット氏の前には投資されることを待つ札束が山と積まれている。

「株式はより儲からなければいけなくなった。
(株価上昇で投資時に)より多く払わなければいけないからだ。
だんだん株式は魅力を失いつつある。
それでも債券と比べればはるかに魅力的だ。」

バフェット氏の頭には当面、自社株買いや配当支払いといった選択肢はない。
手元現金をすべて投資に回したいと断言している。
そして、債券より株式への投資を望んでいる。

「10年国債の利回りは2.15%。
これはPERで喩えると45倍ほどになる。
しかも利益は(株式とは異なり)増えることがない。」

実は、債券と株式について利回りと益回りを比較する理論的根拠はない。
(企業収益の確率分布、リスク・プレミアムの議論が抜けているため)
ジェレミー・シーゲル教授によれば、両者の関係は時代とともに変化し、それにはインフレが関係していると示唆されている。
それでもバフェット氏は一貫して株式を債券と見立てる分析法で成功を収めてきた。
これは、おそらく長期拡大を続ける経済・市場に役立つ手法なのだろう。
移民に扉を閉ざし趨勢的停滞論も語られる米経済に、こうした前提はあてはまり続けるのだろうか。

米市場の割高感は否めない。
一方で、債券の長期サイクルが新たなフェイズに入るとすれば、金利上昇に弱い債券の魅力は乏しい。
投資家の苦悩はまだまだ続きそうだ。