バフェット:それでも自由貿易を続けろ

ウォーレン・バフェット氏が、自由貿易をあきらめてはいけないと主張している。
自由貿易に問題があるからやめるのではなく、続けながら問題点を緩和すべきと語った。

「鉄鋼業で働く人たちに同情するが、自由貿易はあきらめてほしくない。」

バフェット氏がコンファレンスで自由貿易について語ったとYahoo Financeが伝えている。
トランプ勝利以来、権力におもねるような発言が目立ったバフェット氏だが、ここでは本来の進歩主義者らしい意見を語っている。
バフェット氏は、自由貿易が一部の人たちを傷つけることを認めた上で、それでも自由貿易を選ぶべきと主張している。

感じることが難しい自由貿易の恩恵

自由貿易の果実を誰よりも受けている国の一つであるはずの米国が、そのありがたみを理解できていない。
バフェット氏はその理由をこう説明する。

「自由貿易の真実は、320百万人余りの人たちに見えもせず感じられもしない形で恩恵を与えるということ。
ウォルマート等で支払いを済ませる時(に恩恵を受ける)とまで列挙されているわけではない。
だから広まらず、認知されない。
誰も自由貿易のおかげでどれだけいい生活が送れているか思いめぐらすこともない。」

ウォルマートで安い商品が買えるのは紛れもなく自由貿易の恩恵だ。
しかし、人々は安い価格が自由貿易によるものだとは認識していない。
スーパーの商品を米国産に切り換えれば、価格が数倍に跳ね上がるものもめずらしくないはずだ。
バフェット氏は、見えにくいが大きな恩恵があることを認識し、自由貿易を続けるよう主張する。

割を食う人のケアが必要

バフェット氏は、自由貿易で損をする人にはアフターケアが必要だと言う。
自由貿易で割りを食うのは本人の責任とは言えないからだ。

「自由貿易で傷ついた個々の人をケアしなければ、その痛みを終わらせると公約する人に投票したことを責められない。
何か社会全体の利益になるものがあって、いくらかの個人を傷つけるとすれば、個々に傷つく人のケアを徹底するのが、政府の政策の賢い執行と言える。」

バフェット氏は、自由貿易が全体のパイを増やすからそれでいいという単純な考えではない。
いい政策にも悪い面もあるから、そこはきちんと手当てすべきというのだ。

「もしも別の道のための訓練ができる年齢ならいい。
しかし、そうでないなら、そうした人は人生を混乱させた社会からある種のポイントを与えればいい。
そのポイントでケアを受ければいい。」

(二つの格差の縮小を)