バイロン・ウィーンのラジカル・ポートフォリオ(2017/10)

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バイロン・ウィーン氏が、Blackstoneのウェブキャストで「『ラジカル』な資産配分」を更新した。
前回より米国株を減らし、新興国株を増やすようファイン・チューニングしている。

(株式)市場は上昇を続けており、今後も続くと予想している。
2019年までは低ボラティリティと緩やかな上昇を続けるという考えだ。
深刻な景気後退・市場下落につきものの兆しが見られないためである。

ウィーン氏はウェブキャストでも景気後退・弱気相場の予兆が見られない点を強調した。
10%程度の「調整」はいつでも起こりうるが、それを大きく超えるような下落は予想されないという。
あくまで明るい見通しであるとしながら、懸念材料も指摘している。

  • これまで市場を牽引する大きな要因だった金融政策は引き続き緩和的だが、FRBが金融引き締めに着手し、ECBが金融緩和の縮小をもくろんでいる。
  • 世界経済は回復しているが、米経済は過去と比べれば比較的低成長が続いており、インフレ・金利が引き続き低位におかれると予想される。

こうした見通しを踏まえ、ウィーン氏は「ラジカルな資産配分」を提案する。
この配分では、小さな割合の現金を除けば、米国債など通常は安全とされる資産クラスを組み込んでいない。
ウィーン氏が「ラジカル」というのは、この点を指してのことだ。

資産クラス 4月 今回
世界的・多国籍の米大型株 5% 5% 利回り・倍率がフェア・バリュー
ほか米国株(ロングのみ) 15% 10% そこそこの成長が継続
欧州株(ロングのみ) 10% 10% 割安銘柄が散見される
新興国株 5% 10% 成長がいまだ鈍い
日本株 10% 10% 景気刺激策が効いている
ヘッジ・ファンド(全戦略) 10% 10% 戦略によっては魅力的
プライベート・エクイティ 10% 10% 競争激化
不動産 10% 10% いくらか利益が上がる
0% 0%
天然資源・農産物コモディティ 5% 5% 世界の生活水準は上昇
非伝統的ハイ・イールド債(メザニン、レバレッジ・ローン、新興国債務) 15% 15%  いくつかはまだ魅力的
現金 5% 5% リターンなし
出典: Blackstoneウェブキャスト資料

前回4月からの比較では、新興国株を5%から10%に引き上げている。
これは、バリュエーションの上で相対的な魅力度が増したためだという。
一方、この5%分は米国株を減らすことで調整している。
ウィーン氏は引き続き世界の株式に45%を配分しているとして、株式への強気の見方をアピールした。

(次ページ: 米国株は脆弱に)