デニス・ガートマン:許されざる失敗

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コモディティ王デニス・ガートマン氏が発行する『The Gartman Letter』の一節が注目を集めている。
原油相場の予想を外し、敗戦の弁を述べたもの。

ガートマン氏は『The Gartman Letter』でこう書いている。

「私たちは悲惨なことに(原油先物価格の)期間構造の本質の変化に注意するのを怠った。
・・・
これは許されることではない。
二度と起こしてはならない。」

ガートマン氏は、3月7日前後に始まった原油価格下落で売る決断が遅れ大きな損失を出した。
その判断ミスを認めたくだりだ。

原油価格(WTI)

ガートマン氏は、このミスについてCNBCで尋ねられ、率直に自分の大失敗を認めている。

「間違えることが間違いなのではない。
間違いはビジネスにはつきものだ。
重要なのは間違いを続けないこと。
間違えた場合は損失を認め、1-4%程度に抑えること。
さもないと、ビル・アックマンのValeant投資のように95%の損失になってしまう。」

ガートマン氏は、過去とったポジションと心中してはいけないと説く。

この2年ほど、ガートマン氏の予想が外れることが多くなった。
それに比べれば、今回の外れはたいした話ではない。
もともと理屈の上で無理のある短期的変動の予想が外れたにすぎない。

ガートマン氏は相当に勇気のあるコメンテーターと言える。
多くのコメンテーターは明確な予想を出さなかったり、中長期の予想と断って短期的変動に責任を負わないようにしたりする。
そうした風潮の中で、ガートマン氏は果敢に短・中期的な変動を予想、さらには底や天井を予想する。
こうした行動は理論的に無理なことをしているところがあり、当然、外れることも多い。
今回も、ホーム・グラウンドである原油市場で大きく外し、一部から非難を受けている。
それでも、ガートマン氏はやり方を変えるつもりはみじんもない。

ガートマン氏は同番組で、米国株について「そこそこ強気」とした。
その意味は、調整は不可避だが強気相場は継続しており「中立」が正解だろうというものだ。