デニス・ガートマン:現金を持つのは今じゃない

コモディティ王デニス・ガートマン氏が、株式の強気相場と債券利回りの低下を予想している。
矛盾すると言われる両市場の動きだが、ガートマン氏によれば過去2-3年と同じことなのだという。

「最終的には現金はすばらしい資産だが、今ではない。」

このところ米国株が売られる展開が続いているが、ガートマン氏は、長期的な強気相場は継続しているとCNBCで語っている。
その理由の一つとして、この2年近く予想を外している自身の反省を挙げている。

「ある時点で現金を持つのはすばらしいことだ。
この1年半で(投資資産を)現金にした時は毎回後悔している。」

重大な転換点を思い切りよく予想しては外れる。
(転換点を予想しても当たる確率はそもそも低い。)
大きな外れを後で取り戻そうとすると、再度外してしまう。
このところのガートマン氏は外しの連続だった。
ある意味、極めて有用な予想だったとも言える。

S&P 500指数(青、左軸)と米長期金利(赤、右軸)
S&P 500指数(青、左軸)と米長期金利(赤、右軸)

米市場では、思いのほか長く続く株式のリスク・オン、意外な債券のリスク・オフの対立に注目が集まっている。
ガートマン氏はめずらしく債券利回りに言及している。
米10年債利回りはさらに低下し、債券市場ではリスク・オフが進むという予想だ。

「市場は転換点を迎える時、極端な数字を示す傾向がある。
長期金利は1.98%まで行くしかない。
そこまでJust do itだ。」

金利低下と同時に株式の強気相場を予想することについて、ガートマン氏は過去2-3年も同じドライビング・フォースだったと指摘する。

「株価が恐ろしく割高で、現状のPERで値付けされていることにみんな賛同しないかもしれない。
しかし、トレンドに歯向かえば損をした。
そして、後で買うはめになった。
・・・
他に選択肢などないんだ。」

危なっかしさを感じつつも、収益機会を逃さないためにリスク・テイクを迫られている、それが今の米市場だ。
しくじり先生、ガートマン氏はしくじったがゆえになおさら切迫感を感じているのだろう。
ガートマン氏は今回ついに長いトンネルを抜けるのだろうか。