デニス・ガートマン:本当に心配すべき国債保有者

コモディティ王デニス・ガートマン氏が、中国を為替操作国と見なすトランプ大統領の見方を一蹴している。
あわせて、米国債が売られて価格下落・金利上昇に向かうリスクを論じている。

「大統領は完全に間違っている。
中国は通貨安の為替操作は行っていない。
為替操作を行ったとすれば、私がこれまで何か月も言ってきたように、自国通貨の買い支えだ。」

ガートマン氏は、中国が貿易に有利なように通貨安誘導したとするトランプ大統領の空想を一蹴した。
中国は近年、急速に外貨準備を減らしてきている。
この一因は、外貨準備を原資とする人民元買いの介入があったためだ。
背景には、資金逃避を図ろうとする民間マネーの存在がある。

中国の問題は為替操作ではない

「もしも中国が通貨安のために為替操作しているとすれば、180度間違った方向のことをやっていることになる。
私は、中国人が為替についてそんなに愚かとは思わない。
中国は、大統領が言うような意味での為替操作国ではない。」

CNBCのキャスターは、現在行われている米中首脳会談を踏まえて為替操作国についての質問をした。
為替に限定するならば、ガートマン氏のいう通り、中国は《シロ》だ。
それでもCNBCが為替にこだわったのは、金融チャンネルの《サガ》であろう。
広く米中貿易摩擦について言えば、為替以外の障壁も多く、為替がシロであったからすべてがクリアされる話ではない。
中国は世界第2位の経済大国となった。
すでに立派な国になったのだから、それに見合う責任を背負うべきとの議論は当然のことだし、中国もそれを(少なくとも概念的には)望んでいよう。

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