ジョン・テイラー:市場主導型メカニズムに回帰せよ

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テイラー・ルールで有名なジョン・テイラー教授が米金融政策の正常化について語った。
ルール・ベースの政策決定に戻し、市場メカニズムを活用することでよりよい政策運用が実現できると主張した。

「需給で自然と金利が決定する水準、つまり、金融機関がFRBに預ける必要がある準備預金と均衡する水準まで(FRBのバランスシートを)減らすべきだ。
そうすれば、危機前のように自然と市場環境を見ながらFRBが金利を決めることができる。
こうした市場主導型のメカニズムが働くことでFRBの関与が減ることになる。」

テイラー教授はテレビ東京のインタビューで、年後半に予想されるFRBのバランスシート縮小についてこう話した。
テイラー・ルールとは、インフレ・均衡金利・GDPギャップから機械的に政策金利を算出する計算式であり、そう算出すべきという主張だ。
教授がテイラー・ルールを考案したのは、中央銀行の金融政策が市場の機能を過度に阻害すべきでないと考えたからだ。
フォーミュラを決めてしまえば、中央銀行が恣意的に市場を動かすリスクは大きく減る。
教授は、歴史が証明していると言う。

「1970年代政策はあまり良くなかったが、ボルカー議長やグリーンスパン議長になり、よりルール・ベースの政策が導入されるようになってインフレが抑制されるようになった。
ところが近年、危機の前あたりから場当たり的になり、以前の金融政策の決定メカニズムから逸脱していった。」

恣意的な金融政策が危機を誘発

テイラー教授は、2003-05年の超低金利がサブプライム/リーマン危機の一因だと指摘する。
テイラー・ルールよりも低い政策金利が維持されていたのだ。

「もう少し早くから利上げをするべきだった。
もしそうしていたなら量的緩和もあそこまで必要となっていなかったろう。
政策金利もすでに平時の3%に戻っていたかもしれない。」

結果論であるとしても、その可能性が高いのは事実だろう。

(次ページ: 超過準備への付利でFRBの首が締まる)